第230話 討伐と後悔?
楽しんでいってください。
やつの毒が厄介だな。
あのコーティングをどうにかしない限り、勝ち目はない。
まぁ、それは一般的な話である。
俺からしてみたら、超高火力を繰り出せば倒せるだろうが、それは参考にならないと考える。
「さて、その守りどれぐらい耐えられるか見せてくれよ」
一気に加速し、やつの死角に飛び込み、一撃を入れる。
うん。通常攻撃は、意味が無いね。そう結論付けられるほどの確証が一発で手に入ったのだ。
「やっぱ、毒の膜は色々メンテ必要になるから嫌だなぁ」
剣の先についた毒を振り落としながら、愚痴をこぼす。
やつは、これは効くのではと勘違いしているのか、威勢よく飛び出してきた。
「―そんな動き、当たるわけないだろ!早く攻撃するんだったらこれぐらいやってみせろ!加速式・一閃!」
飛び出してきたのが運の尽きだ。そう考えるしか出来ないほどの、間抜け過ぎた一撃だったと言えるであろう。
やつの首が1本消し飛んだのだ。
ただ落ちただけなら、再生するだろうがそれすら出来ない状態である。
「慌てんなよ。すぐに会わせてやるよ」
あの威勢の良かったヒドラは、何処に行ったのやら。
首を1つ斬られただけで、それからは勝負にすらならなかった。
それどころか、最後の方は死を悟っているかのような始末である。
「マジか…やり過ぎたか」
でもここでストライカを出すわけにも行かないのが、ほんと悩ましい状況であると言えるであろう。
もし交代でもしてみろ。
すぐに戦意を取り戻すどころか、簡単に喰い殺すであろう。
「じゃあ、そろそろ終わりにするか。それで後悔はないんだな」
2本の首から毒を撒き散らし、尻尾で掴もうとしてくる。
それをもう少し早く、出来なかっただろうかと落胆する。
「これで終わりだ。神速式・極力一閃」
放った一撃は、ヒドラキングを絶命させるには強すぎるほどのものだった。
やり切った感を無意識に出してることも知らずにみんなの所に戻る。
次の瞬間、カレンの鉄拳制裁がロードを襲う。
「バカかー!!あんな火力でやったら意味ねぇだろ!ほんと加減を覚えてよ」
その言葉、君に向けて言いたい言葉だよと誰しもが思ったはずだ。
それもそのはず。ロードは新たな道を自らの身体を使って開拓するかのように、正規の道とは違う新たな道が出来上がりつつあったのだ。
「おい、手伝ってくれ。ロードを引っこ抜くぞ!」
「任せておけ!糸」
魔法の糸を出し、自動的にロードに巻き付くようになっている。
それを男3人で引っこ抜いたのは、人生初体験と言える。
その後、ロードさんは20分にも及ぶ救出作業にも及ぶ大仕事をしてようやく、元いた場所まで戻ってきた。
すぐに持っていたポーションを振り掛ける。
「あ、大丈夫大丈夫。こんなのいつもあるから」
その時、心から思ったことがある。
お願いするパーティメンバー間違ったかもと……。
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