第229話 襲来
楽しんでいってください。
俺たちは、洞窟の奥深くまで入っていく。
リドラは未だ見つからず、洞窟に入って数時間が経とうとしていた。
「本当に居るのか?全然いねぇ」
マークが文句を聞こえるように言っている。
俺も言いたいが、我慢をする。
「でもここのはずよ。痕跡はあるんだし、もう少し粘るわよ」
カレンの一言で、マークも文句を言うのを辞めた。
ストライカは、先ほどからずっと震えていた。最初は、武者震いかって思ったけど、どう考えても違うと言い切ってしまえるレベルで、長い震えなのである。
「大丈夫か?めっちゃ震えてるぞ」
「エ、ソンナ、コト、ナイデスヨ。ハハハ…」
「怖いのも無理はねぇか。まぁ、そこまで怯えなくても大丈夫だ。いざとなったら助けてやる」
それを聞いてか、徐々に震えが止まる。
そんなことよりも、俺たちが心配してることは、ストライカではヒドラを倒すことは出来ないという事だ。
コボルトの集団戦闘で、簡単に死角を取られるやつが勝てる相手ではない。
でも相打ち覚悟でアイツを倒してるしなぁって考えてしまう。
そんなことを考えているのが、一瞬で消し飛ぶレベルの反応が脳に叩き込まれた。
「「―……ッ!!」」
「ヒドラより反応が高い……これ、もしかしてヒドラキングかも」
カレンの一言で、蹲ってしまう痛さに更に重みを増したかのように思えた。
「ストライカは、手を出すな。絶対に無理だ!」
本当は、一緒に戦えって言えばいいのだろうが無駄死にをさせるわけには行かないのだ。
「で、でも…」
「ここはロードの意見を聞いたあげて。あなたを思ってのことだから」
ストライカも、戦いたいって気持ちがあったのは多少なりとも伝わったが、ライカの一言で打ち止まったようだ。
「ここは俺がやる。ストライカはそれ見て予習でもしておけ」
反応があるのは、この先のおそらく一本道を抜けた先だ。そこは、数分走った場所にある大きな空洞だ。
その中心で、コボルトを食いちぎりながら頬ぼっているのが黄金に輝く体を持つ、ヒドラキングである。
即座に喰うのを止め、毒を撒き散らす。
「当たるかよ!!速攻に限るよな、ソード・インパクト!」
中央部分に思い切り刃を当てたが、まるで刃が立たなかった。
「マジかよ…」
思わずそんな言葉が口からこぼれ落ちる。
すぐに後ろに、大きく後退する。
あの硬すぎる刃をどう攻略するかが、鍵となるな。
「ロード、あれ見てよ!!」
カレンの声で、ふと顔を上げる。
そこにいたのは、俺が当てた部位から毒を生成しコーチングしたヒドラである。
露骨に嫌そうな顔を無意識にしてしまっていた。
「剣溶けそうで、相手嫌なんだけど」
愚痴が漏れるぐらい嫌いである。でもここで勝っておかないと、ストライカの参考にはならない。
ストラカは、魔法は防御だけつかえるが攻撃魔法は一切出来ない。
そのため、俺たちが居なくても問題なく、冒険者ストライカが倒せるようになって欲しいと思っている。
「それは、怖いと受け取っていいのか?」
まぁ、吠え返された所で何を言っているがわかんないのでどうでも良いのである。
まぁ、会話も大切なことだしなと言い聞かせ剣を構えるのであった。
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