第214話 宴会と事件
楽しんでいってください。
大通りを駆け抜けていく途中、聞き慣れた声がロードの足を止めた。
「師匠!」
ナバラとその仲間たちである魔法使いメンバーが勢揃いしていたのだ。
「お、どうしたナバラ?」
「私たち、ギルド依頼でヴィストラの警護クエ受けることになったんです。師匠は、ドワーフ族ですか」
「そうだよ。お互い頑張ろうぜ!」
そう言ってナバラたちと別れて、その後ルフから質問攻めに逢うロードだった。
そんな質問攻めをのらりくらりとやりつつ、ルフは立ち止まった。
ここですと言わんばかりの顔で、その宿屋に目を向ける。
「いや、要塞じゃん」
「あ、知ってます?ここってドワーフ族が家づくりにまで手を出した結果生まれた宿屋なんです。色んな仕掛けが満載なんですよ」
「あ、そっか。俺要らなくね?」
「万が一の為ですよ」
そんな会話をしつつ、俺たちは要塞もとい宿屋に入っていく。
あらゆる国から集まったドワーフ族を、素通りしつつルフの部屋に通されたのだ。
ルフが、会議に出席するためここで見張ってて欲しいと言うのだ。
すぐサボる癖があるから、監督してくれる人が1人はいてほしいと言うのだ。
「俺は俺で剣の手入れでもしてるわ」
その瞬間、扉を蹴破るかのようにして数人のドワーフが息を荒くして入ってくる。
俺は、数十秒前に言ったことを後悔した。
「出ていきなさい!」
今にも襲いかかってきそうな勢いのドワーフ族を、一言で鎮圧させたのである。
凍りついた目つき、それを見て震えるドワーフ数名すぐに出て行ったのである。
「すまん、俺が悪かった」
「大丈夫だよあれぐらい」
打って変わってにこやかな笑顔で言うのだ。ロードからしてみたら、そっちの方が怖かったのであった。
そうして、辺りが真っ暗になった頃ドワーフ族の方々から、歓迎も兼ねて宴会に呼ばれていたのである。
「これ美味しいですね」
「オーク肉をミンチにして丸めて団子にして、旬野菜で煮込んだからな」
そんな楽しい宴会をしている最中、外からの大きな断末魔のような叫び声、宴会をしているのが嘘だったかのような静けさを持しらていた。
(ナバラ、さっきの声聞こえたか?)
(もちろんです。ドワーフ族の皆さんは要塞宿屋に泊まってますよね。60秒でそっちに迎えます)
「ルフ!ここのドワーフたちは強いよな。うちの愛弟子が来てくれるから俺は様子を見てくる」
そんなことを言っている側から、正面玄関を切り刻んでナバラが到着したみたいだ。
「師匠お待たせしました。行ってください!場所は、ここからすぐ近いアルタ組が止まってる宿周辺みたいです」
それを聞くや否や、神速で飛び出していく。ハイ・ジャンプを発動させ、屋根傳に走っていく。
いや待てよ、魔力感知を発動させる。
「人間が2人。相当な身の軽さをしているのを確認できるな」
その先って確か、だいぶ大きな間が空いてたような……。
「やっぱり飛び移るのよな、糸!」
左手から糸を出して分裂させる。それを2人の足に巻き付かせバランスを崩させた。
神速で飛び出し、奴らが地面に落ちる瞬間に地面、建物どうしで糸を絡み合わせ、怪我なく捕縛できた。
「さぁ、テメェらわかってんだろうな」
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