第210話 気になることと愚痴
楽しんでいってください。
カレンが、ロードに鉄拳制裁している頃レンは資料を読んでいた。
色々な国から議題案を提出されている為、膨大な量だがサポートに来てくれた子によって重要な議題案から手をつけたのであった。
「…闇ギルド行方知れずか」
ボソッとそう呟いた。闇ギルドとは、何度か戦闘を行っているが確かに最後に見たのは西の闘技場だった。
その頃から、闇ギルドが一切行方がわからないのである。末端の下っ端たちですら見かけないと言う有様だと、多くの小国から情報が届いていた。
(アイリさん、少しお伺いしたいことが)
(すぐそちらに向かいますね)
40秒も立たないうちに、ドアが開く。
「失礼します。何か御用でしょうか?」
「闇ギルドの件なんだけど…」
彼女は、すぐには返事はせずどう話すか考えている感じであった。
少し静寂の時が流れる。
「魔法会の方でも各自調査しています。ここ最近現れていないことから、解散したのではと言う意見も上がっておりますが、何か大掛かりなことを起こそうとしているのではと考えられています」
何か大掛かりなことね。
「教えていただきありがとうございます」
彼女は、一礼をしたのちまた自分の仕事に戻るのであった。
闇ギルドの件は、議題として取り扱うのはほぼ確実だろうと考え、承認判子を押した。
そうして、また会議の資料を読んでいるとドアを叩くことなく、カレンが扉を思いっきり開けて入ってきた。
「ねぇ、レン聞いてよ」
「仕事中なんだけど何?」
カレンは、愚痴を言いたげな表情をしている。おそらくロードたち関連か仕事関連だろうと目星を付ける。
「ロードが本当バカなんだけど。ナバラちゃんとライカを組み手させてたんだけど」
ロード関連か。ナバラとライカの組み手に文句?いつものカレンなら納得してると思うんだけどなぁ。何が不満だったんだ?正直考えても分からなかった。
「え、そんなことで不機嫌になってんの?」
「この組み手ってロードの勘違いから始まったのよ。それがナバラちゃん、だいぶボロボロだったのよ」
その後、カレンはレンにマークから教えてもらったことを一言一句言い終えた。
「まぁ、ロードは恋心なんてわかんねぇよなぁ。まぁ、そこは気長に応援しようぜ。ナバラにとっては、ご褒美だったんじゃない?」
カレンは、納得した様子ではなかったが何処か腑に落ちたような顔つきになって出ていったのであった。
結局、40分ほど仕事の手が止まっていたため残業確定コースだなと思うレンであった。
その頃、ロードはマークとライカに引っ張り出され魔法学校を後にするのであった。
そして、レンからテレパシーでの連絡で今日は遅いことを聞かされ、みんなで食べようと話していた晩御飯は、消えかけたのである。
そんな話をしているうちに、昼時を終えお店ではなくロードたちは、露店に足を運ぶ。
「肉串でも食べるか?」
「私、お腹ペコペコ」
「俺も、クエストしてお腹空いてたんだ。賛成!」
そして、3人は肉串を3本ずつ買い美味しそうに食べているのが、通行人たちの視線を釘付けにしていくのを、全く気にせず食べていく。
その結果、まさかのお駄賃をくれるレベルでお店に貢献した3人なのであった。
その頃、ナバラは今日誰よりも幸せなんじゃないかと言わんばかりの、とろけ切った顔を一目気にせず披露してしまうのだった。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
いかがだったでしょうか?
「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします!
もししていただけたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかもしれません!
ぜひよろしくお願いします!




