第209話 決着と鉄拳制裁
楽しんでいってください。
ライカさんは強い。
私は、師匠が居ない間何もしていなかったわけないでしょ。その成果を見せつけるんだって思わなきゃ。実行するんだ。
ライカさんの双剣捌きは、本当に惚れ惚れする美しさを放っている。
それを打ち破ってこその私でしょ!
「豹斬撃!」
「二刀一閃極力一閃!」
何これ何これ、こんな早い斬撃のうえものすごい強さで噛まれてるように押し込まれていく。
今しかないんだ。私は絶対に勝つんだ!だって私は、師匠の一番弟子にして私の初恋の人だから、勝って証明してやるんだ!
そんな気持ちで、高揚感が抑えられない。溢れ出てきそうだ。
「極力一閃!」
豹斬撃を後押しするかのように、より強く斬撃と共に押さえていく。
「なに勝った気でいてんの?こんな技で敗れるわけないだろうが!はぁぁぁっ!」
「ーぐあぁぁぁっ!」
押し切られた上、腹部に傷が……
出血とかはしてないが、大きく後に後退し傷を腹部を隠すようにうずくまった。
痛い痛い痛い。そんな言葉が私の心を蝕んでいく。
立たなきゃ試合が終わっちゃう。
「もう終わってもいいんじゃない?」
両方の首筋に剣が見える。
「まだ勝負は終わってないよ。ライカ」
「な、何言ってんだよ、ロード」
「だって、うちの弟子がそんな所で諦めるわけないでしょ」
師匠が私を信じてくれてる。思ってくれている!
一瞬の隙を突いて、顔面を持てる全てを使って殴った。ライカは、何が起きたか理解できてない様子だ。
これなら、体勢を立て直して攻撃に持っていける。
絶対にできる。さっきは、攻撃しなきゃって焦ったらダメだった。
今は違う。
「ふぅーふぅー」
さらに後に下がり、息を整える。
「やってくれたわね。双剣・雷」
怒ってはいるが、あくまでも試合ってことは忘れていない技選択。
やっぱこういう所すごいなぁ。私だったら、試合なんか忘れて攻撃しそうだよ。
そのおかげでより、冷静になれた。
「極力一閃」
互いの剣がぶつかり合う。
「負けるかー」
「私だって負けないんだから!」
ライカの言葉に反応するかのように、叫び出す。
直感的にわかる。次が最後の攻撃だ。
「二刀一閃極力一閃!」
「極力一閃!」
ぶつかりあったまま、互いを斬り合ったのであった。
強い衝撃で、体が悲鳴をあげているのがわかる。
それは、同じのはずなのになんで私は倒れこんでいるのよ……
「勝者ライカ!」
すぐに師匠が駆け寄ってきた。ポーションを取り出し掛けてくれる。
次の瞬間、思いもよらないことが起きたのだ。
「よく頑張ったな、ナバラ。ここまで成長してたんだなぁ。俺は、師匠として友として誇りに思う」
そう言いながら、少し起こし抱きしめてくれていたのだ。
突然のことで、頭はパニック及び全身体温が急上昇。
「……」
「え、ナバラ!?気絶してるなんで、ちょっとカレン連れてこい、マーク」
((この人マジでなんでそうなるんだよ〜))
そして、仕事をしていたカレンを呼び出した挙句、ライカと戦わせたことを言ったロードは、道場の床に穴が開くレベルで殴られたのであったとさ。
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