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【完結】ソードストーンメモリー 〜勇者ロードの物語〜  作者: 両天海道
第21章 王都に強制帰還!?王都会議開催!〜あの人に会いに〜
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第199話 墓地団地


 楽しんでいってください。



 仲間たちと別れ、王都の端っこの方ににある墓地団地に来ていた。

 そこには、我が師匠カイトのお墓がある。最初は、わからなかったらどうしようなんて考えていたが、そんな心配はすぐに吹き飛んだ。

 一際大きいお墓が束になってある。


「あれかな?」


 そう口をこぼす。 

 そこに辿り着くや否や、立て札に目をやる。

 歴代の王様やその家族、選ばれし勇者とその仲間と書かれてあった。

 一際新しい、墓石に目をやるとライデンと書かれてあったのだ。

 持ってきていた花を取りだす。そして手を合わせた。


(師匠、お久しぶりです。ロードです。東門の旅を終えて王都に戻ってきました)


 話したいことがいっぱいあったはずなのに、言葉が出なくなる。涙まで出てくる始末である。

 

(ロード、久しぶりだな)


 聞き覚えのある声が流れ込む。辺りを見渡すが俺しかいない。

 師匠の声、聞こえた気がするんだけどなぁ。気のせいかと思いその場を後にしようとした直後のことだった。


(帰るな帰るな)


 まただ、また師匠の声が聞こえてくる。師匠は死んだはずなのにどうして? 

 辺りを見渡すが、やはり何もない。


(魔眼を使え)


 魔眼を使え…って言われてもなぁ、あまり気乗りはしないが発動させる。

 

 墓地の前には、師匠が居た。


 思わず大きく後ろに下がり剣を構える。


「ここ王都の中だよな。なんで魔物がいる?」


「師匠を魔物と間違えるなんて失礼だぞ!まぁ、疑うのも無理はないか…」


 少し落胆を見せた師匠?はキメ顔で再度こっちに目線をくれた。

 怪しさ満点すぎて、どう対処したらいいか正直言って全くわからなかった。

 これでもし、本当に師匠の幽霊だったらどうしたらいいんだ?頭がオーバーヒートしかけていた。


「ロードを来るのを待っていたんだ。魔王と戦った時のこと組み手で見せてやりたくてな」


「俺を待っていた?仮にそうだとしても、正直言って信じられません」


「そうか」


 次の瞬間、重い一撃が剣に伝わった。この威力、この剣技、どう考えても師匠の技であった。

 

「信じてくれたみたいだな。ここでは目立つから着いてこいよ」


 そう言って剣を納め歩いていく。一様いつでも攻撃に移れるよう、閉まった剣に手をかけておく。

 そうして歩くこと10分経った頃だろうか。

 たどり着いたのは、先ほどあった師匠と同じぐらいの塔であった。

 そこに手を触れると塔が後ろに下がったのである。そこの下には、階段があり下っていく。

 そして塔は、ゆっくりと元の場所に戻っていた。

 正直言って聞きたいことが山積みだ。口を開こうとした直後のことだった。

 階段を降り終えると辺りが明るくなる。そして目の前には、荒く整備された闘技場の舞台らしきものが現れたのだ。


「え、なんだここ」


 正直言って驚いている。王都の墓地団地にこんな施設があったことが信じられないのだ。


「ようこそ!勇者の間へ」


 


 最後まで読んで頂きありがとうございます。

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