第198話 回復とあの人に会いに
楽しんでいってください。
21章もよろしくお願いします!
目が覚めると、そこは見慣れた天井であった。王都にある一室である。
まだ頭が寝起きの状態だ。体もあまり自由に動かせそうにはなかった。
そんな中、ドアが開く。
「あ、もしかして起きてる?おーいおーい」
ライカが、心配した様子で手を振っている。
「起きてるよ…」
掠れた声でなんとか返事をする。あの戦いで相当消耗していたみたいだ。
思った以上に声が出なかった。
「良かった…!みんな呼ぶね」
ライカは、心底心配していたのだろう。安堵した声に変わり、また部屋を出ていった。
そんなことより、アンに一言でも文句を言ってやりたかった。
その気持ちを糧にベッドから起き上がる。
壁に手を当てながら、一歩ずつ進もとしているのだが体が上手く動かない。
それどころか、また意識が遠のいている気がする。
「ロード大丈夫か!?っておい無理するな」
地面に顔がぶつかりかけた瞬間、ふいっと目線が大きく上がった。
心配した声でレンが体を支えてくれたみたいだ。
「すまねぇ、カレンは大丈夫なのか?」
レンは、左右に首を振りまだ起きていないことを悟った。相当激しい戦闘をしたのだから起きてなくても無理はなかった。
「とりあえず寝てろ!どう考えても、まだ動けるわけねぇだろ」
「おーい大丈夫か?あんな戦いしておいて翌日には目を覚ますなんてバケモンだろ」
若干引き気味のマークが、ズバッと言っていった。そんなことよりも今なんて言った?まだ翌日だって、もう1週間ぐらい経っているのかと思った。
ロードの驚き顔を見つつ、レンはロードを抱き抱えベッドに戻した。
そんなことをしていると、扉が開く音が聞こえた。
「おはようございます」
爽やかな挨拶をしてきたのは、俺が糧に動こうとしたアンであった。
「アン…お前ぇな」
「仰りたいことはわかっております。ですが、こちらにも事情があったのです」
嘘はついてないな…
「王都会議が行われます。そこには、娘もレンさんにも出席していただけなければならないのです。そのために無理矢理に連れてきました」
王都会議。全ての小国が集まって開催される会議のことか。あれって魔法会が完全に手綱握ってるやつだろ。
「それでは、回復しますね」
指を鳴らすとともに、先ほどに比べてだいぶマシになった気がする。
そうして、アンは出て行った。
その後カレンも目覚めたらしく、忙しく仲間達が出て行ったり入ったりしていた。
そうしてそのまま1日が過ぎていくのであった。
昨日に比べて、普通に歩けるようになっておりカレンとも会うことが出来た。
「カレン、調子はどうだ?」
「えぇ、今日から仕事だよ。レンと行くから自由に過ごしてて」
流石すぎるカレンだなと思った。正直言って俺より回復が早いなと思った。
片手で倒立しながら腕立て伏せをしているのだから。
そうして、マークとライカとは別々行動することで話し合いを済ませ、あの人に会いに行くのだった。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
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21章、このまま行くと最後かもしれない王都編スタートです!
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