第193話 ロード気絶する
楽しんでいってください。
翌朝、ロードたちは朝早くから闘技場の方に来ていた。カレンもライカもそれぞれ準備に入っていた。
それを邪魔するわけにもいかないので、離れた場所で朝食を食べることとなった。
「「いただきます!」」
朝にぴったりな朝食を朝早くから作ってきたのだ。本当だったら、食べにいくという選択肢もあったがあいにくまだ朝の5時である。
どこも空いてないのだ。
そして何よりこっちの方が重要であるのだ。それは、この国の人たちは、とにかく噂好きなのだ。その他、昨日の出来事はすぐさまほとんどの人々に耳に入ったであろう。
サインやら握手なんかを求められ、試合に遅れる事故が多発した為関係者は闘技場に朝早くから集まるのが、ここでは至極一般的なのである。
「こんなルールがあるなんて驚きだよ」
「まぁいいではないですか。この試合スペースで飲食自由なんて中々体験出来ませんよ」
フーミルは、そう言って少しテンションが高めだった。確かに、こんな所でご飯を食べれるのはいいことかもしれない。でも、朝食ぐらい提供して欲しかったと思うロードであった。
そうして段々太陽が昇ってくる。暗かった舞台上に光が差し込んでいく。
「そろそろ食べろよー!」
「「は〜い!今行くー」」
2人がご飯を食べている間、簡単なストレッチをする。
そんな中、ゆったりとした時間が唐突に終わりを迎えるのだった……
転移で、カレンの母親であるアンが現れたのだ。
「え、お母さん!?」
その顔を見た瞬間、全員があ、終わったこれ、そう思ったのであった。
「あなた達ね!いい加減にしなさいよほんと!!」
「申し訳ございませんでした」
頭を地面にのめり込ませた。それぐらい何度も謝ったのだ。だが、そんなのでは終わらないのがアンである。
それから2時間近く怒鳴り続けたのだ。
「ちょっと落ち着いてください。アントップ」
その声は、受付嬢であり司会をしていたお嬢さんだった。
「あなたね、分かってるの自分のしたこと!」
「えぇ承知しておりますわ。だって私が承諾しましたから。ここでのルールは私が決めても良い筈ですよね。アントップ」
え、こんな若そうな見た目したこの人がここのトップだったの!?
正直言って混乱した。
その見た目は、身長おおよそ150センチの痩せ型で顔は幼く見えた。
リーナより若く見えた。
「あなた今年で40でしょ!ちゃんと管理者としてやってもらわないと困るんですよ」
「よよよよ40歳!?見えない見えない見えない」
びっくりしすぎて、開いた口が塞がらない。どう考えても、40歳には見えないからだ。
「そんなに驚かなくても。っておーい大丈夫?」
その時のロードは、驚きすぎて気絶したのであった。
それから、ロードが起きたのは試合が始まる30分前だった。
カレン達には、ロードのおかげで母親の説教がなくなったよなんて言われる始末であった。
そうして着々と準備を済ませ俺たちは、試合スペースに向かったのだ。
大歓声に包まれながら、颯爽と登場した。
「皆様、大変お待たせいたしました。只今より大将カレン対次鋒ライカの試合を始めたいと思います」
元気の良い声が会場中に広がり、歓声を呼んだのだ。
「レディ、ファイ!」
最後まで読んで頂きありがとうございます。
いかがだったでしょうか?
バトル続きだったため、少し休憩回を書いてみました。楽しんでいただけたら幸いです。
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