第173話 魔王軍キンと謎の結界
楽しんでいってください。
マークが急に飛び出てた。それは嫌な予感がしたからである。
その予感は見事的急する。
「久しぶりじゃ、マーク」
結界の外には、1人の魔物が立っていた。大剣を携え、筋肉質のおじいちゃん魔物。
魔王軍幹部キンである。
「なんで貴様がここにいる!」
「ドワーフの工房からちょっと拝借しようとしただけさ。メンテ道具をな」
本当にそれだけか?わざわざ奴がそんなことの為だけに来るとは思えない。
そして何より、タイミングが良すぎる。ロードが居ないこのタイミングでわざわざ狙いに来てる時点で、コイツわかってやりやがったな。
「ロードが居ないタイミングで来るなんてな」
「奴らはまだまだ帰ってこんぞ。せっかくドワーフ絶滅に追い込んでやろうと思ってたのによ、わざわざお主らが突っ込みよってからに」
この疫病騒ぎ、魔物に攻撃させたのか。でもコイツらはほとんど家から出てこない。
それなのにどうやって疫病を流行らせた。
ルフから感染ならわかるが、あの子は元気ではないが熱なんか出してなかった。
「魔法使いから感染させたのか?」
「疫病の話ね。雪の影響で雪かきせざるを得ないから出て来たところを、この子に刺してもらったんじゃ。魔法使いは後から感染したんじゃないかな」
キンの横から白い大蛇が現れたのだ。奴は、毒蛇である。症状は至ってシンプル。熱、吐き気、嘔吐である。
「アイツは私がやるから好きに暴れなよ」
周りの家から何事かと、ドワーフ族が出てくる。奴が疫病騒ぎの元凶とわかると武器を取るものもいた。
「辞めなさい!無駄に怪我人増やされると迷惑」
口々に文句が出るが、それに耳を傾ける時間は一切ない。
「「神速」」
「お、やる気か!あの時とは全然違うぞ。一刀」
衝撃で雪が宙を舞う。何度も何度も当て合いぶつかっていく。
まだ10回そこそこしかぶつかり合ってないのに、これ以上ここでやると村の結界が持たない。
奴を吹き飛ばさない限り、ここで戦うことになってしまう。
マーク、苦戦してるわね。村から離れさせたい見ただけど、相当難しいわよ。
まぁ、方法はいくつかあるけどうまくいくかしら。
「毒ばりばっかうざいんだけど。インフェルノ」
勢いよく燃える毒蛇。奴には勝ち目なんてないのだ。高火力火魔法を浴びせられて、自慢の白い体も焦げて隙をついての攻撃なんて無理なのだ。
相手が物凄く悪い。その一言でオチが付く。
そして大蛇は、消滅したのだった。
「大斬撃」
「大斬撃か。甘ったるい攻撃しよってからに」
なんていうスタートダッシュ!?地面がめり込んでやがる。その衝撃は、凄まじいものだ。
大斬撃の体勢では、耐えられない。
「マーク!?」
マークは、村の防御結界の力で、中に入ることもできず結界に押し当てられた。
完全に今のマークでは勝てる相手ではなかった。
キンは飛び上がる。
「このまま村ごと沈めてやる。避けたら村に被害が及ぶし、受け止めようとしたら受け止められずに死ぬ。どっちがいいか選ぶんじゃな」
離れていたカレンでは、届かなかった。
だが、キンの刃は村にもマークにも届きはしなかったのだ。
「防御結界だと!!?」
マークの大剣は、防御結界の要として完璧に防いでいたのであった。
「おー発動したかぁ。無事成功じゃ」
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