第164話 吹雪とホワイトウルフ
楽しんでいってください。
あの村を超えてからというもの、寒さが一段とキツくなっていくのを感じていく。
自然に悪影響を与えないためにも、レンの火の体の効果は、強く出来ない。
かと言って、カレンに結界を出してもらうのもダメだ。魔力感知を常時発動な上、これ以上無理を言うのもリーダーとして仲間としてやりたくはない。
そんな中、雪道に慣れてないとはいえ段々とペースが下がっていく。その上、風が出始めていた。
視界が悪くなっていくのを感じる。みんなに「一列になれ」って声をかけたりしていく。
そこからは、10分ごとに前の人が後ろにと変わっていきながら、なんとか凌いでいた。
それから数時間経った頃だった。体は完全に冷え切りとても戦闘になれば、死という可能性だって出てくる。
テレパシーで簡易的に話し合った結果、今日はここで野宿することが決まった。
決まってからは、皆行動が早かったと思う。すぐさま結界を張り、テントの準備、火を起こし、皆んな揃って暖を取っていた。
「あったまる〜」
ライカの発言で皆んなうんうんと頷きながら、冷え切った体を温めていた。
そうして俺は、皆んなの食事を用意するべく準備に取り掛かる。
今日は、村で教えてもらった具沢山スープにパンである。それを、あっという間に準備し終えそれぞれが配膳していき、椅子に座って食べていた。
「美味しい!」
「あの村のレシピから、なんか足しただろ」
「よく分かったな、少量の刻んだ生姜を入れておいたんだ」
「あったまるわね。やっぱりロードは、料理上手よね」
カレンの言葉で皆んな、一切に「よ、料理名人」「料理の天才」「最高の料理人」なんて言い出して少し照れてしまった。
そしてご飯を食べ終わる頃には、もう辺りは真っ暗になっており、それでも雪と風は収まる気配は、毛ほどもなかった。
翌朝、寝ぼけ眼でテントから外に出る。辺りはすっかり落ち着きを取り戻し、太陽が煌めいていた。
まだ皆んなは、寝ている様だしその間に朝ごはんの準備を進めていく。
昨日、残しておいたスープとオムレツを作り皆んなを起こす。
食事を終え、俺たちは歩き出した。昨日よりは、幾分かマシな程度ではあるが寒いのには、変わらなかった。
「前方に魔力反応!武器用意して」
カレンの言葉で、すぐさま武器を取り出す。この雪道を我が物顔をして颯爽と走ってくるのがいた。
「アレってホワイトウルフだ!群れで行動してて、寒さなんかへっちゃらな奴だ」
「確か、火を吹くとも言われてたわね」
流石はこのパーティーで知識担当のカレンとマークだ。すぐさま、判別して教えてくれる。
奴の見た目は、冬でも丈夫そうな毛皮にその金色の瞳が特徴的だ。
「囲まれてる…魔力を感じさせない様にも出来るみたい」
俺たちも、互いの背中に体を当ててつ皆んなそれぞれに攻撃態勢に入った。
俺は、目の前から血眼になって走り出してくるホワイトウルフ数匹を、神速と共に薙ぎ払う。
他の奴らが援護にこようとした所を、レン、ライカのコンビで斬り伏せていた。
「一刀両断・横斬撃」
飛ぶ斬撃により、近づくこともできないまま絶命するウルフたち。
何匹もが束になって火を一斉にカレンに向かって吹いてたのを、危ないと思い走り出したがその心配は無用だった。
「ライトニング!」
そうして、俺たちは勝ったのだった。
その時だった。急に天高くから、飛び込んできた魔物によって俺たちは、吹き飛ばされたのだった。
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