第162話 雪かき
楽しんでいってください。
翌朝、俺は寒さで朝早くから起きていた。その理由は、寝てる間に大量の雪が降ったようだ。
窓から覗くと、一面雪景色がそこには広がっていた。
雪を見入っていたら、ドアを叩く音が聞こえる。
「どうぞ」
そこに入ってきたのは、仲間ではない。宿のご主人が入ってきたのだ。その見た目は、冬の装備に身を包み、スコップを携えた状態だった。
「ギルドからの正式な依頼だっぺ。雪かき手伝ってけろ」
俺は、他の仲間たちも起こし朝から雪かきをしていた。
寒いしか、浮かばねぇぐらい寒い。俺は、元々温暖な地域の生まれ、雪なんてど素人丸出しだ。
「ほれほれ、どんどん頼むっぺよ」
「あ、はい」
「皆さん、体だいぶ冷えてきたのではありませんか?火の体を展開します」
レン様による天の恵みであった。村人たちもそれには大喜びである。
付与された瞬間から、体の芯から凍えていたのが嘘みたいに暖かい。
環境に配慮されてか、草木が燃えないぐらいまで火の威力が抑えられている。
それは、外側だけの話。内側は、防寒着が入らないぐらいポカポカの為すごい勢いで終わったのであった。
終わった瞬間、レンはこの村のスッカリ勇者みたいに、村人たちにとても、気に入られていた。
話によると、この村では火魔法自体を使える人がいないそうだ。
生活魔法では、ほとんど意味がなく肉体労働だったらしい。そのことを聞いてか、カレンとレンは村長の方に話があると言ってその場を後にした。
「今日はお疲れさんだったべ、これでも食べてゆっくりせい」
野菜たっぷりの炒め物とパンだった。労働した後のご飯は美味しすぎるぜなんて考えていた。
食べ終わった頃、村長さんとともに帰ってきた。
「なんの話してんだ?」
「私も気になる」
「この村とか、他の雪の降る箇所に魔法会の面々を置くことについて話し合っていたの」
「そうすれば、俺たちが離れた後でも雪かきに困ることもねぇだろ」
「2人が決めたんならいいけどよ、それ魔法会に聞かなくてもいいのか?」
マークの一言で俺はハッとした。それもそうだな。まぁ、火魔法の代表とその上のトップが言ってんだ。そこまで批判意見は出ないだろう。
そうして、カレンは母親との話し合いのため自室に戻ったのであった。
俺たちは、話し合いが終わるまでの間、付近の監視及び探察をすることに。
「俺たちだけで探索なんて初めてだな」
「そういえばそうね。カレンも忙しそうだったね」
「俺たちが想像出来ないくらいの仕事の量だよな」
「話はそこまでにして、気引き締めろ」
魔法感知に反応はある。ただ、まだ離れていることが幸いだ。
咄嗟の戦闘になるより、事前にわかっている方が絶対にいいからだ。
だが、反応的には1箇所に固まっているのか、単体の反応かがわからなかった。
その反応の方に、歩みを進めていく。
雪道は、歩きづらく体力を奪っていく。
そんな時だった。
まだ遠かった俺たちに気づいてか、ゆっくりと反応が動き出したのであった。
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