第161話 結末と具沢山スープ
楽しんでいってください。
男は、のたうち回っていた。「痛いよ、痛いよ、コイツに殺されるよ〜」などと騒いでいた。
それに耳を貸すものはいない。取り巻き連中は、レンによってボコボコになっており、この状況はカレンの策略により生配信されていた。
「じゃあ、小国まで送ろうかしら」
その一瞬の隙を突いて、奴は取り巻き連中のところに全力で走り出す。
転移したのだ、取り巻きと共に。俺たちは完全に撒かれたのだ。
だが、幸いなことに奴の顔は生配信でバッチリ写っている。それを見ていた、アンさんからのテレパシーで即座に指名手配が決まった。
ギルドももう動いているらしく、全冒険者に緊急クエストして受注されたのであった。
ここまでの出来事、およそ約5分のことであった。
「俺たちは、このまま次の小国を目指そう」
「そうだな。なるべく早く行こう」
そうして、俺たちはアイツが俺たちの行く方向にいると信じて、歩き出したのであった。
それから、何事もなく歩いていく。
暑さも完全に治り、来たことはないけれど、すごく懐かしさを感じる日常がそこには、広がっているのであった。
その日の夜。
小国を出てまだ1日も経っていない。早く村などに着いて、アイツを追いたいのは山々だが、焦っても仕方ないことだった。
それより俺たちは、朝の影響か体がだる重かった。相当、無理をしていたようだ。
全員、とても深い眠りにつくのだった。
翌朝。
俺たちは、昨日の今日ではあまり体調が好調には向かわない。
アイツの方は、未だ手がかりすらないようだ。
「村の方は、どうだ?」
「そこまで、まだ確認出来てない所も多いみたい」
アイツは、意外にも逃げ延びていた。おそらく、傷はポーションで回復されているであろう。
それでも、大勢の人に見られている中そう長く逃げられないはずだ。
まぁ、それは時間の問題だろう。俺もあの時までそう思っていた。
数週間後、取り巻き含め全員がキメラによって殺されているのを、商人によって分かったのだ。
「まさか、キメラに復讐されるとはな」
「自業自得だけど、スッキリしない解決だったね」
マークとライカは、そんなことを話しながら峠を越えようとしていた。
この峠を越えると、冬の地方に踏み入れることとなる。東の闘技場までは、まだまだ掛かるが東門難所なのは変わらない事だった。
それから峠をこえ、辺りが一段と寒くなってくる。防寒着を出す仲間もいれば、出さない仲間もいる。
俺は、まだまだ平気なので、そのまま進む。
そうしてようやく、村に着いたのであった。
「長旅ご苦労じゃたね、特製スープサービスしておくよ」
「「ありがとうございます!」」
平気だと言っても、具沢山スープと飲むと癒される。冷えた体に染み渡り、最高に美味しかった。
その日は、そのまま宿で休んだのだった。
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