第160話 暑い旅路と元凶者
楽しんでいってください。
17章開幕です。
煌々と輝く太陽。それを背に受けながら、ひたすら歩いていた。
まだ、寒い地方には入らないにしては全然暑い。なんなら、砂漠歩いている時並に暑い。
「おい、暑すぎないか?結界出してくれ」
「異常気象かしらね。いいけど、環境変化に慣れないとだしもう少しぐらい我慢できない?」
「「出来ない!」」
レン以外から出来ないって聞いた彼女は、ため息を吐きつつ結界を嫌々出すのだった。
先ほどに比べて、だいぶマシになった。次第にいつものスピードに戻っていく。
それから休みつつ数時間が経過した。
俺たちの顔は、険しくなっていた。なぜなら、結界を貫通してくるレベルで暑くなってきたのである。
先ほどまで快適だったはずの結界が、地獄絵図になっている。
「これ、おかしくねぇか?」
「流石にな。俺が辺りを調べてくる。みんなは、休んでいてくれ」
レンが、そういうと結界内から外に移動した。その瞬間、フラっとよろめいたのである。
俺はすぐさま、結界内からレンを引っ張って中に戻した。
数時間、涼しい場所に居たんだ。急激な体温変化についていけなかったのだろう。
「多分、元凶わかった。この先、アイツらには遠く及ばないけど、相当な魔力を持った魔物がいる」
カレンは、水魔法と風魔法と防御魔法の3種類を同時に出しつつ神速で走り出した。
俺たちも置いていかれたら終わりなので、一斉に走り出した。
俺たちは驚愕する。
目の前に居たのは、おそらく人間の手によって火の魔石を大量に巻かれたキメラが何十体もそこに居たからだ。
「これが元凶?」
「おい、やばくねぇか。キメラ、どう考えても正常じゃねぞ」
マークが焦った感じで、そう言ってくる。確かに、だいぶ気だるそうに倒れている。
大量な魔石によって、キメラの魔力を奪い去ろうとしている。
なんの目的があってなんだ?そう頭に浮かぶ。
「手分けして、魔石のロープ斬るぞ。おそらく、耐熱耐性以外にも施されてるかもしれないから慎重に」
俺たちは、カレンとレンの魔法により耐熱耐性の魔法で外に出る。
それをしていても暑い。焼けるような暑さだ。
その時だった。
向かおうとした直後に、魔法による攻撃が飛んできたのだ。
横から飛んできた!?
「誰だ!」
「クソが、外れたか。そいつらは触らせねぇよ」
そこにいたのは、地味目な服に猫背な男性が立っていた。どう見ても魔法使いだ。
しかも周りには、取り巻きと思われる連中が居る。
「レン!取り巻きを頼む。後は、アイツらを救え」
「「了解!」」
魔物じゃねぇのは残念だが、叩き潰す。久しぶりの戦闘だ、心踊るぜ。
奴は、先ほどより数倍後退りしていた。どうやらビビっているらしい。
顔が強張っている。そして冷や汗までかき始めている。
「どうした?さっさと掛かってこいよ。さっきみたいにさぁ」
「なぁ、見逃してくれよ。俺たちはただ、実験してただけなんだよ。お願いだ」
俺が動かないことに、驚いた表情をしている。なぜなら、魔眼の影響でトラップが見え見えである。
だったら、あれ使うか。
「竜斬撃」
竜の形をした、飛ぶ斬撃がトラップごと突き進んでいる。まぁ、威力はだいぶ落としているため怪我するだけで大丈夫だろう。
勝敗は決したのであった。
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