第158話 ロードを捜索
楽しんでいってください。
街は、大騒ぎだ。たった2週間足らずでまた大きな出来事が起きたのだ。
人々は、パニックを起こしている。われ先にと反対側の門に向かっている。
ここの結界は、カレンが貼り直しているし大丈夫なのだが、今の人々にとってそんなのでは安心できないのだろう。
それよりも人の波がすごい。
こんなのでは、今のロードでは簡単に押し倒されてしまう勢いだ。
「ロード!ロード!居るなら返事をしてくれ!」
全く聞こえない。それどころかその声も人々の騒音によって掻き消されてしまう。
焦る気持ちで心がいっぱいになる。早く見つけ出さないと、そう思ってしまう。
そんな時だった。ロードを見張ってる奴らが、人々の波によって押し流されてきていた。
「おい、お前ら!ロード見張って無かったか」
「見張ってたさ。あの魔物が出た瞬間逃げ出す群衆に紛れて見失った」
「ふざけんな。アイツが、戦ったら終わりなんだぞ。見張るのであればちゃんと見張っておけよ!」
監視していた奴の服を掴みながらそう言い放った。奴らはキレていたと思う。ただ手を出しても勝ち目がないこともわかっている。
舌打ちをしただけで、人々と一緒に逃げていった。
その頃、ワードアームを対処していたカレン一行らが消滅させた所だった。
その後、事態は沈静化していったがロードが見つからなった。
俺たちは、合流して手分けして探した。テレパシーでも魔力感知でも見つからない。
本当に出て行ってしまったのではないかと焦る俺たち。
「ロード、ロード!居たら返事してくれ」
どこからも、ロードの声はしない。俺自身も探し詰めで流石に疲れたのか、足が遅くなる。
宿の方に戻ったが、ロードの姿はない。
ロードの手がかりがないまま、朝を迎えたのだった。
「今日どこ探す?」
「大体な場所見てしまったしな」
「私、アイツら以外にも呼ぶよ。アイツらが見逃したのが悪いし」
「私は、分身でも出して街中駆け回ってみるわ」
その後の話し合いの結果、俺はここに残ることに。今日こそ見つかるのを願うことしか出来ない自分に心底腹が立った。
その頃、ロードは今この小国の地下施設に連れて来られてきていた。
「俺を攫ったっていい事一つもねぇぞ」
「いや、あるね。だってお前相当金持ってるだろ。さぁ出してもらおうか」
あーわざわざ攫ってそんな事したかったの、こいつら。
いや金渡すのはいいのよ。その後のコイツらの事考えたら、頭抱えるよな。
おそらくほぼ確実に、アイツらの攻撃喰らうことになるしなぁ。
多分こんな、地下闘技場みたくなってんの多分ほとんど人々知らないだろうな。
まずこの国の多様しってのかこれ。
「おい、なに黙ってんだ!さっさと出しやがれ!」
「出すのはいいけど、辞めといた方がいいよ。お前らが誰攫ってるかちゃんと考えた方がいいよ」
あ、キレてる。右ストレートが飛んでくるんだろうな。
案の定、痛くも痒くもない一撃が飛んでくる。それより、殴った方が痛がってるんだけど。
「大丈夫?レベル差考えなしに殴ったら怪我するだけだよ」
「テメェ、舐めやがって。おらっ!」
いやコイツバカなの。なんで殴ったのまた。両手パンパンに腫れ始めてるけど。
「お前、レベル幾つだよ」
「あぁ、俺?レベル65だけど。仲間は、カレン59、レン58、マーク68、ライカ63だけど」
「……」
黙ったと思ったら、チンピラたちが一斉に逃げ出そうとしてる。
逃げるんだったらいや俺の縄どうにかしろよ。
みんな、そそくさと出口と思われる方に走っている。
「そっち行くの辞めた方がいいぞ〜」
聞く耳なんて持ってないのはわかっている。それでも忠告だけでもしておくべきだと思って良心で言ってやった。
まぁ、言っても言わなくてももう遅いんだけどな。
チンピラ1名が空を舞う。
「テメェら覚悟出来てんだろうなぁ」
ドスの入ったカレンの声がよく響いて聞こえてきた。相当キレてるな、これ。
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