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【完結】ソードストーンメモリー 〜勇者ロードの物語〜  作者: 両天海道
第15章 え、俺たちって今からアイツらと共闘するの!?
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第152話 聖女


 楽しんでいってください。


 立って止め刺さなきゃ。全身の痛みに加え、先ほど傷が完全に開いた状態だが、立たなきゃいけない。

 立てそうな気がするのに、全然体が言うことを聞いてくれない。

 奴は、まだ倒れているというのにこのチャンスを逃すのか、俺は。そんなわけないよなぁ、そう心の中で問いかける。

 

「カレン、手貸してくれ」


「待って、その傷で手貸した所で倒れるわよ。ハイ・ヒールエデン」


 回復なんて今はどうでも良いんだよ。そう言いたが体はもう限界に近かった。

 

「黒薔薇」


 ミヤがトドメを刺そうと飛び出していた。クソが。俺が倒したかったのに、体早く動けよ。


 だが、そう思ったのは一瞬だった。


 次の瞬間、ミヤは雷、氷の複合魔法によって体に大穴が空いた。

 そして、起き上がる奴は笑っていた。


「え……!?」


「ミヤ!?」


「「油断したな、我はまだやれるぞ。7人目」」


 カレンは飛び出していた。ただ一つだけわかることがある。そのままでは、勝てるわけがない。

 殺される。そんな状態で行ったら相手の思う壺だ。だが、それを口に出すことは、出来なかった。

 意識を失いそうだ……。カレン、冷静になれ。


「サフィー!!テメェ、攻撃力上昇(パワーアップ)・正拳!!」


「雷氷拳」


 カレンの技もサフィーの技もクリティカルに決まった。だが、カレンは吹き飛び倒れ込むのが霞む目で見える。

 次第に凍り出し、声すら発することが出来ずに仲間が倒れる瞬間を目撃したのだった。


「8人目。後は死にかけのお前だけだ」


 頭の中は、不甲斐ない自分に怒る俺の感情が支配していた。

それをかき消すかのように、頭の中であのフレーズが流れ出していた。

 

(剣に獣の魂宿る時勇者と呼ばれるのである)


 自然と力が湧いてくる。スッと立ち上がり、虚な目をさせたまま真っ直ぐ、サフィーを見つめていた。


「「なんで立てれるんだよ。死にかけだったお前がなんでだよ。このまま死んどけばええものを」」


「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


 その瞬間、柔らかく温かいものが俺を包み込んだ。


「はーい、もう落ち着いた?制御できてたのに、逆戻りしてるのは良くないよ」


 その声は、メグだ。もう微かにしか自分の意思なんて残っていない俺にとっては、本物の聖女の声にしか聞こえなかった。

 

「な、なんでメグ、がいる?」


「落ち着いて、、魔王について来ただけよ。あなたなら勝てる。そして私を助けにきて」


 その言葉を聞いて気づいた。魔王がサフィーと対峙している状況を初めて理解した。


「よぅ。よくも俺の仲間をここまでなことしてくれたなぁ」


「「敵討ちにでも来たか?」」


「そんなんでくるわけねぇだろ。ただ回収しに来ただけだよ」


 近くのあの国でも大騒ぎだろうなぁ。魔王が現れたんだ。誰だってそうなる。

 それよりメグに頼まないと……仲間を助けてもらわないと。


「メグ、仲間を仲間を助けてくれ」


「わかってる。もうやってる。貴方も戦えるぐらいにはね」


 ありがとう。そう言いたかったが、痛みが頂点に達し言うことが出来そうになかった。

 

「そろそろ良いか?長居は無用だ。ロード!!貴様は私に挑むのだろう。だったらこんな所で死ぬわけねぇよな!!さっさと立ちやがれ」


 なんで俺は、敵に塩送られてんだ。言われなくてもわかってるよ。

 立って倒しておまえも俺は倒す。カイトが出来なかったことを弟子として仇をとる。

 そしてメグを救い出す。


「メグもう行け!こっからは俺のターンだ。仲間も俺も処置ありがとうな。魔王城で待ってろ、必ず俺が助けに行く」


「うん!!仲間たちは、全員峠越えてるから後はゆっくり休めば元気になるよ」


 そうして魔王の元に駆け寄るメグ、魔王は幹部を回収し魔王城で戻っていくのをこの目で見送ったのだった。

 

 聖女の願い発動!!


「「その髪なんなの。さっき一瞬そうなったと思えば、戻ってたけど」」


「あーこれか?。本当の勇者の力見せてやるよ!」


 最後まで読んで頂きありがとうございます。

 いかがだったでしょうか?

 ようやくクライマックスに突入します。ここまで毎日読んでくださる方本当にありがとうございます。

 15章最後まで楽しんで行ってください!!

「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします!

 もししていただけたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかもしれません!

 ぜひよろしくお願いします!

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