第148話 相手のペース
楽しんでいってください。
「2人目」
そう聞こえた。ソウが飛び出してるのが見てた。怒りと悲しみの表情で一心不乱に向かっていっている。
「行っちゃダメだ!!殺される」
私は、次の瞬間にはそう叫んでいた。明らかに、この状況で突っ込んだ場合、殺されるのが目に見えている。
サフィーの迸った目。今の状態のままでは、勝負にすらならない。そう直感した。
ソウは、直前で止まった。まだサフィーは攻撃を繰り出そうとはしていなかったが「チッ」と舌打ちが聞こえたのだった。
(ありがとうカレン。あの言葉が無かったら止まらなかったわ)
(それはどうも)
なんでミヤがテレパシーを使えるかはさておき、これからどうする?今のサフィーはどう考えてもやばい状態。
手を出そうにも、半端な攻撃なんかしたら逆に返り討ちにされる状況だ。
回復しているとはいえ、魔力も余裕ってほどはない。回復する暇があるならいいのだけれど、目を離したら100%殺しにくる相手にどう立ち回ったらいいのよ。
「「こないのならこっちから行くぞ。雹雷豪雹」」
雹の雨。これなら行ける。私は回復に専念、ソウ、ライカの2人は一気に攻めていた。
どちらともすごい気迫である。雹なんかもろともせず、斬っていく。
守りに徹した、マークと筋肉ムキムキおじいちゃんコンビ。どちらとも大剣を使っているとは、思えない速さで凌いでいた。
ミヤは、ラングの元に駆け寄ろとするが雹の雨に阻まれていた。
そこの周りだけ、他と比べて速さが違っていた。ここで、ラングを奪還されるのは、奴にとっては不都合なことなのだろうか。ラングは、消滅はしていないが死にかけなのは間違い無いだろう。
だがあの状況で、まだ消滅していないあの耐久力。
今後必ず戦うことになる私たちにとってあの耐久力を超える一撃が絶対に必要なることを確信した。
ポーションも飲んだことだし、いっちょ派手にぶちかましますか。
「出よ、イフリート」
雄叫びを上げながら当時したイフリート。一気にアイツを叩くには、人数が多い方がよりよい一点が生まれるはずだ。
イフリートは飛び出した。それに続かんと私も後ろからおう。
雹などイフリートにとっては、なんてこともないものだ。どんなに速かろうが遅かろうが、自分には何も被害がないのだから。
「さっきのより弱そうだね、なめてるの。雷豹」
豹。元々足の速いアイツをより雷の力で増幅させ生み出したのか。馬鹿げてるにも程がある。
イフリートは大丈夫と信じて前に突き進む。
結果、イフリートを完全に豹野郎に取られ、攻撃としての手段、防御としての手段。完全に封じられたのだった。
その際、ソウとライカは一切相手にもされていなかった。完全に格下と思っての行動だろうか。
側から見ると完全に弄ばれている感じである。
誰もが、模索しつづける。どうすれば、この状況を打開出来るか。そう考え続けた。
「氷刃」
一斉にあらゆる方向に飛び出してきた。しかも速度も速い。明らかに下の方を狙っていたり、しているものも多く見られる。
避けた場合、ロードやレンやラングに当たるってことか。受け止めたらそこから凍っていくであろう。
結界で全て防ぐしかない。
「「させないよ。雷拳・アイスハンド」」
なんだ今の。雷の速さで殴られ、殴られたお腹辺りから凍らされている。
「火の体」
最初に私を潰すのはいい選択肢だと思うけど、こんな所で負けねぇんだよ。
結界を発動させた。
これでひとまず安心だ。
次は、私の番だと言わんばかりにサフィーの所に飛んでいくのであった。
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