第136話 ドリルモグラ
楽しんでいってください。
15章開幕です。
小国ランダーを目指してもう数週間が経過した。その間に幹部と戦ったりで、色々と疲労感が溜まっていた。
「この近くに村とかねぇのか?」
「残念ながらないわね。ランダーが一番近いわ」
カレンのその返答に、「はぁ…」とため息がこぼれ落ちた。早く小国着かないかな。そればかり考えてしまっていた。
何日も何日も歩きっぱなしだし、なんか面白いこと起きないかなぁと思ってしまった。
冒険には、やっぱりドキドキとスリルがないと、なんか退屈なんだよなぁ。
「退屈そうに歩いてるけ所悪いけど、魔物の反応あり」
「みんな、いつでも攻撃出来るようには準備しな」
「「了解」」
反応があるのは、確かなのに一向に姿が見えず辺りを見回した。
あれ、おかしいなぁ。確かに反応がある筈なのになんでだ?
「もしかして、地面か?」
「そしたらワードアームじゃねぇのか?」
「ワードアームなら、反応大きいだろ」
マークとレンが話し合ってるのを、軽く聴きつつ反応を探る。
「下から来ます!!」
ライカの大声で我にかえる。すぐさま、仲間達に指示をする。
俺たちがついさっきまで立っていた場所から、大砲が下から上に発射する勢いで、地面に穴が空いた。
「あれは、ドリルモグラ」
モグラってあの地中にいる動物だろ。この魔物は、鼻にドリル状になっているし、なんなら手までドリルじゃん。
俺たちに気がつくと、一斉に一直線に飛んできた。
「マジか……!?みんな開戦だ!!」
とりあえず、攻撃してみるか。剣を構える。
「一閃」
一体のドリルモグラと激突。コイツ、硬い上に威力が殺された。クソっ!待て待て待て、下からの反応がある。
ここは避けるか、コイツを斬って攻撃に当たる可能性を広げるかの2択。
そんなの考えなくてもわかることだ。前者に決まってるだろ!!
よし、避けれた。まだ、俺たちは一体も倒せてない。もうちょっと本気出すか。
神速で走り出す。先ほどより早く強い技を繰り出せば勝てる。
「極力一閃」
ビンゴ!!一体撃破! 飛び出してきてたヤツは、体を回転させ、身を守ってる。俺にとっては、好都合だ。
「ソード・インパクト」
仲間達もそれぞれ撃破した。
まだ反応が、いつの間にか大きい反応がある。
「みんな衝撃に備えろ!」
その瞬間、地面が地形を保てなくなり崩れていく。やっば!!「空中加速」と唱えて崩れ落ちる地面からおさらばした。
なんとか全員無事のようだが、さっきは普通のモグラと同じサイズだったのに、コイツは、俺たちよりも遥に巨体な体のドリルモグラだった。
「なんだコイツ?レア種?」
「違う主だよ。さっきのがA、コイツはSだよ」
それにしても大きいなぁ。コレ倒すの苦労するぞ。
「カレン、レンはイフリートを召喚。俺と2人は、その為の時間稼ぎをするぞ」
「「了解」」
俺たち3人は、武器を構え走り出した。神速を使ってて心底良かったと思える出来事が起きた。
手のドリルを、ものすごい速さで地面に突き刺していったからだ。
初見であんなことされて、全て避けられたのが良かった。最初の時点で、死んでたかと思うと冷や汗が出た。
「ハイジャンプ。加速式・一刀両断!!」
「二刀一閃・双剣雷閃」
「加速式・極力一閃」
マークの攻撃は頭上のドリルでガード、俺たち2人の攻撃は、片腕づつでしっかりガードされた。マジかよ……!?でもコレでいい。痛みで今すぐにでも倒れたいが叫ばなきゃいけない!!
「今だ、殺れ!!!」
2体のイフリートがそれぞれの攻撃が、クリティカルに当たる。
俺たちがここで離すわけにも行かないんだ。
「気張れよお前ら!!極力一閃」
「加速式・ソードインパクト」
「二刀一閃・極力一閃」
「投擲」
「正拳」
5人の攻撃に耐えれず、ドリルモグラは消滅した。勝てた!それが嬉しかった。
最高に大変だったけど、楽しかったなぁ。
痛みでなにも声があげられない。ただ今は、何気ない勝利の喜びに浸っていたかったかもしれない。
ポーションをかけられ、気分はスッキリしたのだった。
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