ナバラとワードアーム
楽しんでいってください。
ここ王都では、勇者が討たれてから慌ただしい日々が続いていた。それも昨日で終わりだ。
今日からは、本来の王都が戻ってくるはずだ。
勇者たちの遺体は、それぞれの生まれ故郷に届いた。その遺体を王都で供養した。
その際、師匠は帰ってこなかった。師匠には師匠の冒険がある。それは仕方ないことだ。
師匠は、だって魔王を倒すため。メグさんを救うために冒険をしているのだから。
そして今日はこれから、みんなと一緒にクエストです。魔物討伐のクエストをみんなでやろうってなりみんなを待っています。
みんなは、朝は用事があるらしく昼からとなったのは良いのだけど、予定時刻を30分オーバーです。
テレパシーは、普段からあまり使わないから少し緊張しますが、流石に遅すぎる。
(皆さん、何かありました?)
(今、向かってる最中です。ごめんなさい!用事が長引いてしまって)
焦った声で、いつも上品で礼儀正しいエマからの返答でした。
ひとまず連絡が取れたので安心したのか、近くのベンチに座って休むことに。
それから数分後走ってくるみんなの姿が見えた。
「遅くなってしまって申し訳ありませんわ」
「「ごめんなさい」」
「大丈夫ですよ。何か事件にでも巻き込まれてなくて安心です」
そうして私たちは、正門から外に出た。いつもよりまだ多くの人が出たり入ったりする様子を横目に、私たちは平原の方に向かうことに。
「今回の討伐は、ゴブリンの群。やばそうになればすぐに逃げること、それだけは守ってね」
「「はーい」」
そして、平原を進んでいく。少し遠目ではあるが、確認した。
足早に近づいていく。バレてもバレてなくてもどちらでもいい。
「最初は、マミお願い。その後状況によって指揮する」
「任せて!!サイクロン」
よし。ゴブリン連中は驚いてるね。後は、ライトニングで一層したら完璧ね。
「エマ、ライトニングお願い」
「ライトニング」
「やったね。よし後は素材を回収したら終わりだね」
周囲の確認をしつつ、リタ。それを追いかけていくミク。嫌な予感がした。
すぐさま糸で、後ろから引っ張る。
「え、どうしたの!?」
「地下から何か来る。逃げるわよ」
ゴブリンがいた場所に、ワードアームが地面から突き出てきた。
(アンさん、ワードアームが王都の近くの平原地帯に出現しました。緊急クエスト要請、お願いします!!)
(見えてるわ、あなた達は早く転移使って帰って来なさい)
(ごめんなさい。それが今日みんな使ってるんです)
(そこから早く逃げなさい!!)
逃げたいのは、みんな同じ。私以外、完全にコシが抜けて立ち上がれなくなってるのをどう逃げれば良いのよ。
「マミ!!防御結界を張って!!あなたならこんな状況でも出来るはずよ」
そう言い残して、私は飛び立った。まさか、こんなところにこいつがいるなんて。起きた主な原因は、普段の何倍も人の往来があった為。そして各地でのクエスト任務による、魔法攻撃での睡眠妨害が原因と見ていいでしょう。
あの子達を、一人一人運ぶことが不可能なら、防御結界をはりやり過ごすことが第一でしょう。
それでは、私たちが助かっただけでは意味がない。ここは王都なのよ。大勢の人々が居るのにコイツを見過ごせるわけがない!!
注意を逸らす為には、師匠から貰ったあの臭い匂い袋を投げつけるしかない。
私なら出来るはず。落ち着いて、よく周りをみること。どうすれば、被害が少なく出来るのか考えろ。
「ワードアーム!!私が相手だ」
勢いよく、上空にきてワードアームより上から叫ぶ。そしたら奴は、私を食べようとより高く飛び出してくる。その瞬間投げ込む。
案の定飛び出してきた。貰ったやつを何回も投げる。色々な箇所に命中する。
どうやら、コイツにも効くようでグネグネして踠いてる。
「加速式・一閃」
剣で傷を入れるが、斬った箇所が途中で止まった。全身に痛みが来る。下では、もうみんなが救出されている。そして、様々な攻撃を、ワードアームに襲う。
私だって、こんな突き刺さったところで、終わりたくない。
「ソード・インパクト」
先ほど、攻撃での溜まっていた力が一気に、ワードアーム体内に衝撃を走り出す。
その際、私より上にあった部位は全て粉砕。次の瞬間には、消滅した。
そして私は、落下した。体全身に痛みが走ってるけど、死ぬにはまだ早すぎる。
最後の力を振り絞って叫んだ。
「空中加速」
落下は止まる。そして下に緩やかに降下し、下でアンさんにこっぴどく叱られた。
帰り道、みんなは先に帰っており1人で歩いていると話しかけられた。
「あーーー!!」
え、なに!?わ、私??
「なんでなんでなんで、君がその匂い袋持ってるの!?」
最後まで読んで頂きありがとうございます。
いかがだったでしょうか?
もう少し続きます。
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