第134話 それぞれの助け
楽しんでいってください。
さぁ、どうしようかな。私自身の体力は残りわずかだ。短期決戦に持ち込みたいけど、厳しいだろうなぁ。
相手は、魔法軍幹部。倒せてるのは、ロードが倒したアルタという宰相だ。
やっぱすごいなぁ、ロード。私も負けてられない。攻めなきゃ始まらないよね。
颯爽と走り出した直後には、気配を消し首を狙って刃を出した。
「狙いが見え見えだよ。そんなで僕に勝てると思ってるの?」
イラッとするあの言動。あー嫌な感じ。でもアイツが言ってるのも分かってる。
やばいなぁ。ぶつかり合ってて全く押せないのが続いている。
一旦引くしか無い。サッと後ろに下って「二刀一閃・極力一閃」と唱えた。
マジかよ……!?コレすらめっちゃ余裕で止めてるの腹立つ。
「はぁぁぁっ!」
「遅いよ」
より強く押したと思ったのに、気がついたら斬られていた。倒れかかった直後、ローキックが直撃した。
何やっても効いてない。コレはまいったな。やっぱメグって凄いんだね。
改めて実感しちゃった。あーどうしよこれ。この状況で、何やっても効かないコイツに何やれば有効打になるんだよ。
全く歯の立たない自分に苛立ちすら湧いてくる。ヤケクソになれば解決するのかな?多分何も出来ずに終わるよなぁ。
「これで終わりにする?おねーさん」
「はぁ!?何言っての?いつ、誰が、終わるって言った!!」
あー今ので完全にキレたわ。こんな弱い自分にもコイツの腹が立つ言動にも。
「双剣・雷」
油断していたのであろう。完璧にクリティカルに決まった。それで終わりなわけがない。
「双剣・風」
なんでだろうな?さっきまでと違ってめっちゃ剣が軽く感じる。楽しいなぁ。魔物は私たち人類の敵で、彼らにとってもそれは同じこと。
罪はなんかには問わられず、合法的に戦える存在。もっともっと戦いたい。
「あー変なスイッチ入れちゃった。あー痛いなぁ。ここで無視して殺したいなぁ」
双剣がぶつかり合う。先ほどとは違って、両者一歩も譲らない攻防が始まっていた。
あれ、流石にまずいな。両方とも目がやばいよあれ。おそらく、誰が来るんじゃないか。わからないけど……。
あの発言、流石に不味かったのではないか。やはり、俺たちがここの近くにいることバレたな。これからは、もっと慎重に動かないとなぁ。
そして、もう一つ魔王に命令でもされてるんだろうな。魔王城に辿り着くまで殺すなって。
「はぁぁぁっ!二刀一閃・双剣雷閃」
「蒼風双剣・二閃」
あー痛い。これモロに喰らっちゃった。アイツに相当な一撃加えたのに追撃きてるじゃん。もう間に合わない。これ確実に死んじゃう。
「ここまでにしてもらうか。双剣使い!!一閃」
え、髪どうなってのあれ?もしかして言ってのこれの事かな。
しかも一閃で塞いだ挙句、そのまま斬ってるーー
「あ、やばい」
「さっさと失せるか、斬られて死ね」
え、上空から反応がある。なんかやばそうなんですけど。ロードに言わなきゃ。
「分かってる」
「一撃の太刀」
えーーーー!?なんか空からお爺ちゃんみたいな魔物が降って来たーー
しかも何あの大剣!?え、あのお爺ちゃんよく見たらめっちゃ筋肉ある。鍛え抜かれた戦士じゃん。
しかも幹部だよね、あの強さ。
「やっぱりきたか」
「これを剣一本で止めるのかぁ。ワシもまだまだ修行足らんなぁ」
先ほどの衝撃に耐えきれず、地面もだいぶヒビ入ってるし、どれぐらいの高さから落ちて来てんのよ。
「さっさと失せろ!!それともこの状態の俺と殺って良いって言われてのか」
「言われとるわけなかろう。このアホを助けにきただけじゃ。ここにおったらいくら命があっても足りんわい」
その爺さんは、双剣使いを連れて消えた。その一部始終を見ていたのは、俺たちだけではない。マークが偶然見ていたのだ。
呆気に取られているマークを横目に、ライカにポーションをかけたのであった。
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