第131話 幻術の魔物
楽しんでいってください。
岩の地形道を歩いて、2日が経過した。
ここいらの地形では、草花が生えておらず閑散としていた。
そうして、先ほどから霧が出始めている。
「離れないように行くぞ」
「「了解!」」
それから数十分経ったが、一行に晴れるようにはならない。どう考えても、これは魔物の仕業なのではないかと思い始めた。
その理由は、俺自身があまり霧を経験しなかったからである。ほとんどすぐに晴れていたので霧がこんなにも時間がかかるとは、思っていなかったからだ。
「これ、魔物居るね。しかもSだね」
カレンが、そんなことを言う。カレンが言うのなら間違い無いのだろうが、霧を出す魔物なんて聞いたことがない。
俺は、不思議そうな目でカレンを見つめていると「幻術系の魔物の一種。全部で確認されているだけで3種いるのよ」
そう言って俺は納得したが疑問は残る。その幻術系の魔物についてだ。幻とかそういうのを見せるのだろうけど、それがSに分類されるのか分からなかった。
「なんでそれがSになるんだよ」
「自分の目で見た方が早いわ。ほら、目の前に現れた。」
そういって目線をカレンから前方に移すとそこには、俺たちが立っていた。
「え!?なにあれ」
「また、厄介なやつ引き当てたな。アイツは幻術使いラルクースの魔法だ」
聞いたことがない魔物だった。とりあえずコイツらが出てきたってことは、俺が俺の幻術を倒せば良いってこと度だよな。
俺は、剣を構える。いつ始まってもおかしくない状況が続く。「ふぅ」と息を吐く。
「ラルクースの特徴は、自分自身とは戦えないわよ。まぁ奇数だから、1人は同じ顔だけどねぇ」
そういった途端、カレンの幻術がライトニングを放ってきた。
マジかよ……!?コイツ魔法までコピーできるのかよ。自然と俺vsカレンが決まった。
他のみんなも戦う相手が決まって、戦い始めた。
カレンが俺と、レンがマークと、マークがレンと、ライカは自分自身だった。
今は、目の前の戦いに集中しろ。相手は、あのカレンだ。そう簡単に勝てるわけがない。そう直感した。
どう攻撃する、相手は魔法と格闘の世界一だ。よく相手の動きを見ろ、どう攻撃するか予測しろ。
魔眼発動。それでより相手の動きを注視する。魔力の流れで、いつどのように攻撃するかわかるようになる。
長期戦は不利になる。魔眼は、長ければ長いほど身体の負担がデカくなる。
杖を構え、魔弾を放ってきた。しかもただの魔弾なんかじゃない。あのちっさい魔弾を放ってきやがった。
神速で一気に詰める。
「極力一閃!!」
あれぇ、消えた……。いや違う、後だ。そう思ったときには、時すでに遅かった。
背中に魔弾が直撃。背中が燃えるように熱い。痛い、痛い、痛い。防御が一瞬薄くなった瞬間を狙われた。
アイツ、マジで許さん。そう怒りが湧いてきていた。何よりコイツ、この霧は奴のが隠れ蓑にしているのか。
だからコイツは、あの時消えれたんだ。魔力の粒子に変化して霧を渡って、背後を取った。これで説明が付くはずだ。
「理屈は、わかった。これ以上お前にはなにもやらせねぇ」
そういった瞬間、魔法を捨てて格闘戦に持ちこもと走り出してくる。
神速で撹乱作戦だ。神速をしながら気配を消す。奴は、キョロキョロと辺りを見回す。
奴は、真後ろからの攻撃で俺にダメージを与えた。なら俺はこっちのほうが良いよな。
気配消しを止め、真正面から斬りかかろうとした瞬間だった。奴はびっくりしている。すぐには、動き出せないと見たらすぐにわかった。
「やめて!!」
カレンの声で必死げに訴えてきた。所詮は、魔物だ。これで終わりだ。
「極力一閃」
斬った。その瞬間、カレンの幻影を保てなくなったのか、元の魔物に戻った。そして消滅して消えていった。
周りは、まだ戦っている。俺は大声で高らに叫ぶ。
「俺は、勝った!!あとは、お前たちだけだ」
「「了解!!」」
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