第129話 魔王vs勇者組④
13章完結。
楽しんでいってください。
そして、この世界すべての人々のレベルが10上がるのだった。
あ、これ700年ぐらい前に誰も勝てないと思って、心臓に呪いかけてたんだった。
この呪い、解除しないとなぁ。まさかコイツに、心臓を殺されるなんてなぁ。
はぁ、楽しかったなぁ。楽しいことは、なんでこんなにも早く終わるんだろうなぁ。
コイツら、いつも通り燃やさないと。
右手に魔力を込める。「これでいいんだ」と心の中で唱える。
「黒炎火球」
「聖なる守り」
火球は、目の前に現れたメグの魔力壁により阻まれた。
「なにやっての」
「見てわからんのか。燃やそうとしてたんだよ」
これは、またド派手な一戦が始まる予感がした。メグと暴れた時はいつもそうだ。
だが、今は心身ともにとても無理な状況だ。このままやると、心臓がまた止まりそうだ。
それだけは、勘弁したい。こんな所で、まだ敗れるわけにはいかないのだ。
「それにしてもこの人たちは、全員悔いなんて残ってないって顔してるわね」
メグに指摘され初めて気がついた。今までの勇者たちやその仲間たちは、全員憎みながら死んでいった。
なにも出来なかった自分に対しての憎み、我に対する憎しみの顔で死んでいった。
勇者カイトは、心臓を2つ潰した初めての人間だ。それは、後世に語り継がれるであろうことだ。
もう700年以上前の記憶だ。我が、どうして殺した人間を燃やしていたか思い出した。それは、情報を残さないためだ。
情報を与える気など、そうそうないのだから。でも今回なんでだろうな、なんで俺は生配信なんかやったのか。
その場の雰囲気とテンションか、まぁ今となってはどうでもいいことだ。
「そうだな。もう、好きにせい」
「聖女メグが命じます。死者の肉体に魂よ、本来あるべき場所、愛する人の元に戻りなさい。あなたの帰りを待っている人の元に、そこで弔ってもらいなさい」
4名の肉体が輝き出す。そして光の球体がそれを包み込んでいる。
そして、空中に浮き、城を破り、結界をすり抜けて旅立っていったのであった。
「天国でも4人仲良く冒険するのよ」
そう言ってメグは、この場から出ていった。彼女にとって、自分が知っている人が亡くなっているのだ。落ち込むのも無理はないだろう。そこで配信を切った。
その映像を見ていたほとんどの人が、画面越しに涙を流していた。それは、ロードだって例外ではない。
「師匠、なんでなんでなんで」
ロードは、膝から崩れ落ち泣いていた。勇者カイトは、本物の勇者となった。それは、歴史に大きく刻まれるだろう。
何より、彼は心臓を2個破壊したという事実、それは私たちにとって、かけがえのないバトンを渡されたのだ。これで終わらすために。
「ロード、今は泣きたいように泣け。そして前を見てまたゆっくりでもいいから歩き出そうよ。あなたには私たちが居るから」
ロードは、ふらふらになりながらテントに戻っていった。今は、コレでいいんだ。
私は、来る魔王と幹部たちとの戦闘に備え、レン、マーク、ライカとの話し合いが始まったのだった。
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