第128話 魔王vs勇者組③
楽しんでいってください。
俺の前に現れたのは、正真正銘の聖女様だった。
魔法陣の光に驚いて尻餅をついた俺は、その光景をただ眺めていることしか出来なかった。
「大丈夫?ひどい怪我だね。ポーションかけても回復魔法かけても安静にしてないと死ぬね」
やっぱりか......。そんなことは言われなくてもわかっていたはずなのに、改めて言われると心が痛い。
でも、それでも俺は立たないといけないんだ。俺は勇者なのだから。
「魔王心配しないで。私はこれ以上この戦いに関与する気はない。死んだら別だけどね」
「ならさっさとここから出ていけ!お前が軽はずみに入ってきて良い場所ではない!!」
「でも最後に一つだけいいよね。ハイヒール・アヴァロン」
その魔法は、回復魔法の中でも極めて異質な魔法である。身体の回復には違いないのだが、回復量は少なく暖かみを感じる癒しの魔法だ。
でもなぜだか自然に立つことが出来る。さっきまではフラフラで、いつ倒れてもおかしくない状況だった。
もう回復しても意味がない。だから少しでも俺たちの糧になるように、この魔法を選んだのか?そう思った方がなぜだか嬉しい気持ちになる。
「ハァ……ハァ……ハァ……魔王第2ラウンドと行こうじゃねぇか」
俺たちは、走り出す。リナの後方からの魔弾が飛んでいくのを横目で見た。
見ただけでわかる。命を燃やしてやる魔法だ。儚く美しく強い魔弾なのだと。
魔王に着弾する。ほとんどダメージなんてないんだろうな。大剣を持ち、地面を蹴って飛んできている。
「クロス一閃」
「一刀両断!!」
「聖剣の輝き」
俺たち3人の技が、ビム、バスター、俺の順番に当たる。そんな攻撃を一蹴しビムとバスターが吹き飛んだ。
俺は、攻撃を当たる直前リナの魔法が目眩しとなり、難を逃れた。
「後方からの援護魔法?そんなもんうざったらしいいわ!!」
魔王がそう口走り、俺なんか気にも止めずにリナをぶった斬った。
「ぁぁぁっ!リナーーーーーーー!!」
続けて、ビム、バスターも斬られ立っているのは、俺1人になった。
目の前で、3人のかけがいのない仲間が殺されたのだ。心はぐちゃぐちゃで、その場に崩れ落ちた。
もうなにも考えられない。もう終わりだ。俺たちはなにも出来なかったんだ……。
「そんな、ことはないです。カイトは、俺にとって最高の勇者です。あなたならまだ出来ます、俺が言うんだから……」
ビムの。細々しく生命の糸が切れかかった声が城内に響き渡る。
「カイト、おまえがそんな所で諦めるわけないよな!ハァハァハァ……ロードに繋ぐんだろ!」
バスターの強い声が俺に勇気をくれる。そうだよな、俺はなんで諦めてんだよ。心を蒸し、体全体に力を与える。
「崩れ落ちてる場合なんかじゃねぇんだーーー!!」死にかけてた心が叫び出す。
体は、また自然と起き上がる。俺の最後の技、ソードメモリーを打つために走り出す。
今この瞬間、俺は生命の神秘に立ち会った気がする。だってもう死にかけの体なんだぜ。それなのによ、さっきまでなんかより比べものにならないぐらい早く走れてる。
魔王の顔がびっくり顔がよく見える。
剣は光を放つ。頭の中でソードメモリー使用可能と何度も呟かれている。
「剣に獣の魂宿る時、勇者と呼ばれるのである」これなんなんだろうな。わかんなやいや。でも勇者って呼ばれるのは、やっぱ嬉しいもんだな。
「攻撃力上昇カイト、がんばれ……」
「ソードメモリーーーーーー!!」
その刃は、左肩心臓、中央心臓を停止させたのである。それと同時に、勇者カイトの生命の糸は切れたのである。
その頃には、他のメンバーたちも死んでおり、魔王はただ1人痛みを必死に堪えながら、その屍をただ見つめていたのであった。
そして、この世界すべての人々のレベルが10上がるのだった。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
いかがだったでしょうか?
カイトは、最後勇者として認められ獣の魂が宿りました。
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