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第121話 カイトの新情報と魔王の話


 楽しんでいってください。

 魔王から全世界に向けて配信され始めたのを知ったのは、すぐのことだった。

 アンさんからテレパシーで伝えられた。


 内容は、勇者カイト一行が全員レベル100到達したことで、準備を整え次第来いとのことだった。

 完全に舐め腐った態度でこれを言うのだ。近くにいた人からは、批判の声が見られる。

 当たり前だ。魔王は、完全に勇者カイトなど眼中にない。今のアイツにとって興味あるのは、俺たちだけであろう。

 

「なにやっての?そんな態度でさ」


 聞き馴染みの声が聴こえた。俺が、間違えるはずがない。メグの声が聴こえてくる。

 声質は、変わらず元気そうで安心した。ひとまずホッとしたのは束の間、次の瞬間驚きで声を失った。

 俺たちより、断然強い状態で存在感を放っている。一言で言うと化け物と言って遜色ないであろう。

 そして画面に映って数秒、見知った幹部の顔や知らない顔の奴らが、メグに向けて攻撃を仕掛け始めた。

 どう考えても、本気の一撃が飛び交っている。それを平然と避け、4人の幹部を完全に手玉にとって高らかに笑っている姿が、全世界に映し出されている。

 

「これさ、俺たちより強いよな」


 レンがそう呟く。俺たちは、納得しかできなかった。俺たちが、命をかけて戦っているのにそれを完全に凌駕しているからである。

 

「お前たち、いつまでそうしているつもりだ」


 ドスの聞いた低音ボイスが、自然と戦いの終わりを告げた。

 

「ってもしかしてライブ配信してるの!?言ってよ、ハッスルしたじゃん、ミヤ」


「この時間は、ここに入らないよう釘刺しましたよね」


「え、あれって入って来いってことじゃなかったの!?」


 ミヤは、完全に呆れた表情で見つめている映像が続いた。


「あ、ロード見てる!!ピース、ピース。そういえば、新しく2人仲間が入ったみたいだね。ゆっくりで良いから、絶対に助けに来てね。あ、私は見ての通り楽しくやってま〜す」


 ダブルピースでそんなことを言うメグを見て、笑いが込み上げてきた。それに釣られて皆んな笑い出している。

 おそらく、聖女の願いの大元はメグだ。そのため、誰がスキルをゲットしたのかわかっているのだろう。

 そうでないと、言える言葉ではないからだ。

 そのあとは、自然と配信は切れていた。それと同時に、世界には激震が走って行った。

 俺たちは、とりあえず今日は宿に泊まることにしてそれぞれ自由時間を過ごすことに決めた。

 街中、先ほどの配信で皆それどころではなかった。皆んな不安がっている。それの話で持ちきりだ。

 カイトの方も、レベル100というのがわかり今頃大変だろうなって思いながら、俺は部屋で読書をしつつ時を過ぎるのを待った。

 俺は、この国を出るまでは大人しくしておかないとな。メグの一件は、カイトより大きく報道されるだろう。

 どう考えても、本気の幹部を笑いながら戦ってる、友達感覚で接してる、これは流石に色んな意味でインパクトが強過ぎた。

 仲間たちも気を使ってか、その話題には触れないようにしていた。ミヤの会話でドラゴン討伐してるのは、知っていたがここまで強くなっているとは思わなかった。

 扉を叩く音が聞こえてきた。


「どうぞ」


「ロード、明日にはこの国を出ようと思う。良いかしら」


「そうだな。明日の朝出発しよう」


 カレンは、相当疲れた顔である。今朝まで掛かったあの一件。それに加えて、魔王フェンの生配信動画。今すぐにでも、眠りたいだろうにのに要件は伝えなくてはの一心で、要件を伝えに来てくれたのだろう。

 とりあえず、この国で買うものもない。食材も十分に貯蓄してあるし、今はゆっくり休んだ。

 翌朝。俺たちは早朝には、小国を離れたのだ。離れる際、見送りにライカの父親が来てくれた。


「娘のことをよろしくお願いします」


「お預かりします。それではまたどこかで」


「お父さん、心配しないで。私には、お父さんから教えてもらった技や仲間が居てくれるから」


 そう言って、俺たちはそこを後にした。

 大きく手をいつまでも振ってる父親に、振り返しながら新たに仲間を2人加えて、出発し始めるのであった。


 最後まで読んで頂きありがとうございます。

 いかがだったでしょうか?

 魔王が、レベル100に気付いた理由は勇者を感じ取っていたからです。

 おまけ程度にしか感じてはいませんが、勇者と戦うのは好きなので、うずうずしています。

「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします!

 もししていただけたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかもしれません!

 ぜひよろしくお願いします!


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