第119話 青年の想いと本当の真実
楽しんでいってください。
「こんにちは!!魔法会でーす」
意気揚々と暗殺ギルド本部に入っていくカレンを、後ろからゆっくりと中に入っていく。
入った瞬間、粋なお出迎えで始まった。
それをもろともせず、進んでいく。
「お前たちが束になろうと敵うわけないないだろ!!っで俺たちを潰しに来ただって?返り討ちにしてやるよ」
正直、ここのトップが静止してくれてありがたかった。どう考えても、トップと幹部以外で止められるわけがない。
「あの威勢よく吠えてた男が、最強の殺し屋だろ」
「そうだよ。ロード頼んだ」
睨み合った直後、剣と剣がぶつかり合った。
他は、幹部だと思われる奴が一斉に襲いかかって来ていた。
アイツらなら大丈夫だろう。今は、どう倒すか考えないと。
一度ぶつかり合っただけでわかった。暗殺ギルドをまとめてるだけはある。相当な人数を殺して来たんだろうな。
この一撃で仕留めると言わんばかりの力が込められていた。
「大抵、この一撃で死ぬんだけどな。奴隷紹介を潰しただけのことはある」
そういえば、犬猿な仲だったな。すっかり忘れてた。こいつからしてみたら、潰してくれてありがとうだしな。
この一撃。引くに引けなくてずっとぶつかり合ったままだ。
そんな時だった。ぶつけ合ってる間から、男が飛んでくるのが見えた。避けなければ、こっちまで巻き添えくらう。
お互いが瞬時に避けた。
「暗殺ギルドってこんなにも弱かったなんて残念ね」
カレンの声響く。
確かに、1分ぐらい前に襲いかかった幹部が壁を突き破っていっていた。
「テメェ、急になんで潰そうと思った。今まで潰そうと思えば潰せたはずだよな」
「そりゃ簡単な話だよ。そこにいるマークの賞金を消すためだからだよ」
「はぁ!?そんなことだけのために来たのかテメェ」
「あなたたちが消す相手ってほとんどが、闇ギルド、奴隷商会の相手だったし、魔法会としても他の仕事が山積みだったしね」
完全に標的を俺からカレンに変更していた。カレンに突っ込んでいった。
「させるかーー!!」
奴は、横から吹っ飛んできた仲間に阻まれた。マークが吹っ飛ばしていたのである。
大剣で平部分で吹っ飛ばすとは……。流石、林業で鍛えられた肉体美があってこそだと思う。
「やっぱり、コイツの相手俺にさせてくれねぇか?日頃の恨みを晴らしておきたいんだ」
「頑張れ!」
「痛ってな。いつまでそこで寝てんだ。どきやがれ!」
仲間を放り投げ、マーク目掛けて攻撃を仕掛けてくる。
俺とやった時の一撃をもう一度繰り出していく。
だが、それは失敗に終わる。簡単に、押し返していた。
「1週間に何度も何度も現れやがって!!来るんだったらもう少し骨のあるやつ寄越せよ」
あーね。確かに、あんな弱いやつばっかだと相手にするのだるくなるよなぁ。
出来れば強い奴と戦いたいよな。
「こっちとしたら、お前に賞金付けられたから仕事しかしてこれなかった。本当は、冒険者でも何でもしたかった……」
そうなのか……。でも考えてみたらそうだよな。俺と同い年で、ずっと林業をやっていた。気づけば、殺し屋たちに賞金かけられるっていう生活をしていた彼にとって、本当はこんなことしてみたい、やってみたいという感情を押さえつけてたんだ。
「すまなかった。だが、俺たちは依頼されてやったに過ぎないんだ。君の人生の数年を奪ってしまったことには変わりない。本当に申し訳ない」
カレンが、ハッとした表情を浮かべながら歩み寄る。
「それをおそらく最初に依頼したのは、魔法会を潰したかった連中の一部ですね。そこは、とっくに解体されました。今もな残ってるっていうことは、別の方の依頼ですね」
全てを悟った顔した暗殺ギルドのトップは、それを認めた。そして明かされた名は、この小国の王様だった。
彼は、国民によって選ばれたのだろう。暗殺ギルドが今なお存続していたのは、おそらく王様の差金で間違いであろう。
外には、軍人と思しき人影が薄らと見えていた。
「仕方ありません。魔法会トップの権限フルに使うか。ロード、少し席を外します」
その時だった。殺気を感じたのだ。
「一閃」
「邪魔なんだけど!!ってロード!?」
そこに現れたのは、ライカだった。
そうか、ライカとこの男は親子関係だ。なんか見たことあるような気がしてたんだよな。
でも全然自信なくて言わなかったけど……。
「ライカ、一旦落ち着いて欲しい。話をさせてくれ」
そうして、今日あったことを全て話した。
ライカは、ふむふむと聞いてくれていた。あーよかった。ここでまた斬り合ったら、多分この事務所潰れるよな気がする。
「ライカ、落ち着いて聞いて欲しい。ライカは、殺し屋ではなく冒険者なんだ」
ええええええええーーーーーーーー
なにコイツ唐突に言ってんのーーーー!!
最後まで読んで頂きありがとうございます。
いかがだったでしょうか?
お久しぶりのライカちゃん登場回でした。
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