第92話 師匠の言葉と戦い
楽しんでいってください。
あ、これ生配信だった......。口が滑った。テンションが完全におかしくなっていた。完全にやってしまった。
すぐさま、配信は終わったが案の定炎上し、他の配信番組でも話題を集めた。
コメント欄は、あの状況で楽しんでたのありえない、サイコパス、非常識などの言葉が相次いで寄せられた。
だが、その炎上は瞬く間に消え去って行く出来事が起きた
。それは、勇者カイトの動画があったからだ。カイトが、あの時のことを一から説明をしていた。
戦っていたらテンションがハイになってしまうこともある。そして彼は、私の弟子だ。そしてあの新種魔物を完全討伐した。何か文句があるなら私に言え!!と生配信にて発表したからだった。
コレは、今度会えた時にお礼しないとな。なんて思いつつ動画サイトを閉じた。
「怖いな」
「しょうがないわよ。でもあの配信魔法がないと色々大変だからね」
ほとぼりが覚めるまで、身をあまり出すのは得策じゃないな。多分あの動画でより知名度がついた。
「とりあえず、ここ修復して目指すか」
「修復」
安心したのか、電源が切れるように倒れ込んだ。
「えっ!?ロード、ロード」
「え。どうしたの?ハイヒール」
ハイヒールで回復するよりも、今は寝かせておいた方が良さそうね。アイツをあんな簡単にバラバラにしてたし、疲れてないわけないか。
「明日からの予定立てましょうか」
「了解!小国までまだかかるよな」
「まだ数日は掛かりそう。疲れたから私も寝るわ。私たちのパーソナルスペースにバリア張っておくわ」
「そうだな。突撃してきそうな奴らもいるかもだし」
そうして、まだ午後二時過ぎではあるが、全員眠りに入った。
そして起きたのは、辺りはすっかり真っ暗。魔物の気配でカレンとレンは、目を覚ますこととなった。
「寝起きにコレかよ……」
「かったるいし、パッパと終わらせましょ」
気配感知によると、ざっと数は三十体前後。魔物は、オーガJr.の群れだ。
どうやらこの近くに巣でもあるみたいだ。
「はぁ。手加減する気無いから。何も残らないと思いなさい」
カレンは、たまにではあるのだが寝起きがすこぶる機嫌が悪い時がある。
その時のプレッシャーは、凄まじいものである。Jr.たちは、その様子に少し下がったかのように見えたほどだ。
「ライトニング」
直した場所に、躊躇なく穴開けていくな。ほんと戦闘は、荒々しいなぁ。よしやるか。
「インフェルノ」
からの速攻で、より奥に詰めて行く。前線は、完全に魔法攻撃で壊滅状態。
「一頭突き」
一頭突きで幸先よく仕留めていく。コンビネーションプレイで攻めてくるのを、軽くあしらって槍を突く。
「おらおらおら!!」
カレンの方も、拳でJr.の顔を粉砕していく。神速からの五体の魔物に向かって、通り過ぎる瞬間に殴り飛ばす。
「やっぱ、Jr.ではこんなもんね」
Jr.たちは、何も出来ずに仲間が死んでいくのを見ていることしかできなかった。そして、絶対的な死という恐怖に逆らうことすら出来ずに、その順番を今か、今かと怯え倒される運命を受け入れたのであった。
そして、カレンはレベル43に、レンはレベル42に、上がったのであった。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
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これにて9章完結です。いつも通り解説と間章挟んでの10章スタート予定です。
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