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第84話 魔王軍幹部宰相②


 楽しんでいってください。


 剣と剣がぶつかり合う。だが、あきらかに違っている。それは、圧倒的にロードが押してるのである。

 アルタは、それをなんとか耐えるのが精一杯。先ほどとは、まるで違うロード。あれが、本来の本当の勇者。獣特有の能力を用いた戦闘。

 速さ、危険察知、圧倒的なスタミナ、聴覚、嗅覚での戦闘は、見ていて圧巻だった。

 魔王軍幹部宰相アルタ、彼にとってこの状況とてつもなく最悪ではないかと思ってしまうぐらいに…

 そんな考えを一切していなかった、アルタは覚醒したことを本当に喜んでいた。

 ここ数百年存在しなかった、勇者が覚醒した瞬間に立ち会えたのだ。この上ない嬉しさが溢れてくる。

 ただ、実践が初めてなためコレで良いのか不安が残っていた。基本的に、魔王様が、相手をしていく。俺たち幹部が戦ったのは、まだ魔王がこの世界に現れた頃が最後だ。

 だからこそ、ちゃんと覚醒しているか心配だった。もう今は、違う。だってこの剣捌き、完全に俺は負ける。それだけの強さを示している。

 本気を、出す出さない以前の問題に近いものを感じる。でも、最後まで抗いたいと俺は思っている。


「はぁーはぁー、やべぇな。本気出したところで敵わねな」


「一つ言いたいのだが、先ほどから何を考えている?そのような剣とやった所で、結果は見えている」


 やっぱり、バレてたか。奴の剣は、最初戦い始めた時にくらべて、余裕な剣だと思っていた。

 力が、解放されたことによりより一層、全体を見ることが出来ているのであろう。

 

「考えごとしてたよ。別になんでも構わんだろ」


「やはりか。腑抜けた剣次からしてみろ、一瞬で終わらしてやる」


 一切手加減なしのぶつかり合いが始まった。アルタは、一切手加減なしで戦い出した。

 先ほどの考えごとをしていた剣にくらべて、本気の一撃が飛んできた。

 これを待っていた。この強さ、堪らない強さ。俺もよりヒートアップしていく。

 そして終わりの時が刻一刻と迫ってきていた。お互いが本気でぶつかりあう。この上ない興奮、胸の高鳴り最高だ。最高な瞬間を、アルタとともに作っていると感じてしまうほどに。


「聖女の願い発動!!」


 アルタは、本気で後に下がった。アレが、メグが使っていた力。本当の勇者✖️聖女の願い。本気でえげつない化学反応を起こしてくる。

 俺は、よりギアを上げた。体は、とうに限界を迎えている。それでも上げないとやってられない。体からは、拒否反応として口から血が垂れている。

 そんな状況でも知ったことか!!振り切ってやるよ


「次が、最後の技になるであろう。何か言い残すことはねぇか?」


「もう、勝つ、宣言かよ。俺は、負けねぇ」


「極力一閃」


黒色一閃(こくしょくいっせん)


 勝負は決した。勝敗は、ロードの勝ちである。アルタは、だんだん消滅していく。


「あー、負けちまった…でも最高だった。でも最後に忠告しておいてやるよ。ロード、お前はまだ勝てない」


 そう言ってふと笑みを浮かべ消えていった。そうして俺は、レベル50になった。

 そして、小国では雄叫びが上がっていたのを覚えている。そして、効果が切れ全身に疲労感が襲ってきて俺は、その場に倒れ込んだ。

 二人の声が聞こえるが、反応できない。そして目を閉じたのであった。

  その頃一方魔王城では、誰も発しようとはしなかった。そんななか、口を開いたのが魔王だった。


「大義であった。目的は達成しておる。ゆっくり休め」


「魔王も、そんなこと言うんだ。なんか意外」


「そんなこと言わないでください。魔王様は、悲しんで居られるのです。皆さん出ていきますよ」

 

 そうして、ミヤに無理やり連れられ、部屋を出た。その後何があったか知らない。ただ次に会った時、魔王の部屋は荒れていたのであった。

 そうして、私は雨の中狩りに出かけていくのだった。その雨は、まるで魔王の心情を表した土砂降りな雨だった。

 


 最後まで読んで頂きありがとうございます。

 いかがだったでしょうか?

 魔王幹部宰相アルタ、彼との戦いで進化したロード。今後、どのような変化をしていくのかお楽しみに!!

「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします!

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