シーン10
シーン10
カメラ ずっとしゃべり続ける母親の姿にナレかぶっていく。ナレの途中で、
部屋シーンに戻り、煙草を消してそっと ユキをベッドまで運ぶマァ。
枕をラップで包み、手に軟膏を塗って手袋をさせて布団をかけていく。
マァナレ(正直言えば、『だからボクにどうしろって言うの?』って感じ
だった。ボクは医者でも無ければ、ボランティアのつもりもなかった。
ただ、そうしたかっただけで、過去に何があってどうなったなんて
どうでもいいと思ってた。)
ユキ「・・・マァ・・・・」
マァ「ん? 着替える?」
ユキ「なんで。。。」
マァ「なに?」
ユキ「なんであたしを抱かないん?」
マァ「う~ん・・・なんでかねぇ・・・」
ユキ「今まで優しくしてくれた人は、みんな抱きたがったよ? だからあたしは
どうでもいいんだ。。。別に。」
マァ「そっかぁ。。。さ、もう寝よ。」
ユキ「マァ。」
マァ「うん?」
ユキ「マァ」
マァ「うん。」
カメラしばらく手を握りあったままの二人。やがてそっとベッドを降りてソファへ
向かうマァ。煙草に火をつけてぼんやりといている。
マァナレ( ユキを抱こうとしたことはあった。彼女はそれを覚えていない。
再会した日、酔っぱらって歩けない彼女をこのマンションに連れ込んだ。
抵抗するわけでもなかったけど、なにか必死に我慢をしているように
見えた。そして結局何も出来ず、、 ユキは一晩中吐き続けた。)
マァ「さて、っと・・・」
カメラ 煙草の火を消し、ベッドに戻るマァ。明かりをけし、ゴソゴソしたあと
静かになる。
ユキ「マァ」
マァ「うん。」
ユキ「マァ。。」
マァ「うん。」
F.O




