18.新たな戦いへ
一度、スキルについて整理しよう。ついでにステータスも。
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【ジン・アルカッセルLv7】
[伝説技能]英雄剣術
[神位技能]勤勉、加速
[上位技能]水王
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聖剣の持つ力に自分のステータスを映し出す能力がある。これで叡智の石板を使う必要がなくなったわけだ。
まあ一応全部説明していこうか。
上位技能の『水王』は水属性魔法の上位に位置するスキル。まあ有り体に言えば水を操るスキルってわけだ。その派生属性も操れる点から俺はかなり重宝している。
神位技能の『勤勉』の能力は戦闘時常に能力が上がり続けるというもの。『加速』はこの能力を応用したものだ。勤勉の強化の方向性を速さに限定するという荒業。よっていつもの軽い身体強化とは違い、かなり実用的な能力となったわけだ。
で、伝説技能の『英雄剣術』なわけだが。正直これはよくわかっていない。聖剣であってもエラーと反応されたからな。どうしようもない。
「もう、レベル7か……」
案外早いものだ。入学時はレベル3だったのに気付けばこんなに上がっていた。ここに入ったのは成功だっただろう。取り敢えず、当面の目標はエースへのリベンジ。冬に行われる一般公開されない冬季武闘祭でだ。それまでにあいつと並ばなくちゃいけない。
「はいよっと。」
俺は迫りくる冒険者を木刀で次々となぎ倒す。
「どうした?これで終わりか!」
俺が今やっているのは腕試しのようなもの。賞金は100000ルドで、参加金はかからないといったものだ。勝利条件は俺を倒すこと。まあ、今んとこ一人もできたやつはいないがな。
「『空気砲撃』」
突然俺の後ろから高密度の空気の塊が放たれる。魔力を感じたので軽くよけそれを撃った奴を探す。
「うん?」
その姿はどこか見覚えがあった。というか俺と同じくグレゼリオン学園の制服を着ているから知っているはずだ。
「……まあ、いいか。」
俺は絶剣を放ち、そいつの意識を刈り取った。
「ああフィーノか。」
すっと頭に出てこなかった。武闘祭の準決勝で戦った相手。別に弱いわけじゃないんだが、ちょっと俺らと比べるとな。
フィーノが魔法を撃ってからくる奴は一人もいない。今日は終いか。いくら報酬が良いとはいえ、あんなに大の大人がなぎ倒されていけば戦う気が失せるのも仕方ないか。俺はそうやって寮へ帰っていった。
後ろで目を覚まし、俺をにらみつけていたフィーノには気付かずに。
はい。ここで第三章は終了となります。四章ではアクトを主役とした物語を展開する予定です。アクトの過去や、秘密などを書いていこうと思います。
さて、また別の話となりますが設定資料集を作ろうと考えています。現在の情報や設定を整理する意味も込めているので、かなり量的には多くなるでしょう。
別小説として設定資料集を出します。「一回情報とかを整理したいな・・・」という方を見ることをお勧めします。完成した場合URLを張っておきますのでそちらを。




