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平凡な英雄記  作者: 霊鬼
序章〜英雄の第一歩〜
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2.闘気とは

俺は今、坐禅を組んでいる。理由はもちろん闘気増強のためだ。人間は心を無にしている時に闘気が増えるらしい。だからこそ脳内を空っぽにするイメージで行う。なぜ増えるのかと言われるなら、思考に使われるソリースが余る事により増やそうするらしい。


ちなみに俺は坐禅を組むのが一番集中できるが、父さんは木の上が一番集中できたそうだ。まあこれは本当に人それぞれと言うべきだろうか。



「やっと感知できるようになったな。」



こう、なんというか奇妙な力を感じる。言葉には言い表せないような奇妙な力を。しかしコントロールはまだおぼつかない。こう漠然とグニッと動かせるのだが、細かい操作はうまくいかない。これも要練習だな。



「とりあえず父さんに報告しよう。」



俺は父さんの自室に突っ走る。階段をかけあがり、父さんの部屋の扉を壊すぐらいの勢いで開けた。



「あ?どうしたジン。」



椅子に座って剣を手入れしながら、こちらを睨むように見る父。どう見てもヤクザにしか見えない。目の傷がそれっぽさを更に出している。



「やっと闘気が使えるようになった。」

「そうか。中々早いじゃねえか。」



そう言いながら父さんは剣を鞘にしまい、横に立て掛ける。



「お前にしては上出来だ。といっても自惚れるなよ?俺は3日で感知に至ったからな。」



俺は一日のほとんどを闘気増加に使っても一ヶ月かかった。ほんとにこればかりは才能の違いなのだろうか。それとももっと効率の良い方法があったのか。



「それじゃあ次は操作だ。まず最初に体に纏うようにしてみろ。無駄な力を発散させないように、それを維持し続けるんだ。ああ、闘気増加は続けろよ。基礎中の基礎だしな。」



体に纏う、か。こう圧縮させるようにすればいいのはわかるが、難しいな。どうもうまく行かない。



「息止めてやった方がやりやすいぞ。」



ああ、そうなんだ。俺は即座に行動に移し、やってみる。確かに纏えたが、これは……



「ぷはぁ。」



辛い。頭もガンガンするし、凄い気持ち悪い。



「まあ慣れてくると呼吸をするように使える。俺も常に纏っているしな。」



へえ。じゃあ必須スキルなのかな。まあ練習していればいずれは使えるようになるだろうけど、今すぐには無理そうだ。



「じゃあ操作できるようになったらまた来る!」



俺は父さんの部屋から出る。今から闘気の操作練習をやってもいいが、今日はもう一区切りついたし違うことをやろう。うちにある書斎に入る。そこそこの蔵書量だから調べ物には役に立つ。



「よっと。これかな?」



そう言いながら俺は一冊の本を手に取る。『魔法超入門編』という本だ。まあその名前から分かるように一番最初に習うような本。俺は闘気と同時並行で魔法の練習もしている。


そもそも魔法とはなんなのか、と言うとまだあまりよくわからない。ただ基礎理論は覚えた。体内に存在する魔力を操作し、それをそのまま放出。あるいは属性変化をさせ違う物質、現象に変化させること。簡単に言えばこんな感じだろうか?



「『灯火トーチ』」



俺は小さな火を指先から起こす。魔法には第一階位を一番下として、最高で第十階位まで存在する。それらは階位魔法と言われるものだ。


だが俺が今使っているのは初級魔法という、言わば第零階位の魔法だ。俺が使えるのは第一階位まで。初級魔法は生活魔法と言われるぐらいみんなが日常的に使う魔法だから、ほとんど使える魔法に入らない。



「『火球ファイアボール』」



更に俺は第一階位の魔法へと灯火トーチを変化させる。魔力を増やす方法は使うことだ。使えば使うほど魔力が増える。どれくらい増えるかは人によるけどね。



「よし。」



俺は火の球を消す。頭がガンガンする頃でやめるのが一番いい。倒れると何も出来なくなるから、倒れる直前までやるのが効率がいいのだ。


剣も極めたいけど魔法を使った方が剣術を更に強くできる。今回の生は強くなる事に全てを注ぐのだ。

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