心理部へようこそ
心理部・・・?聞いたことがない部活だ。
そもそも部活動なのか?
いくら私立の高校とはいえ、心理って…専門学校じゃあるまし。
私は気になったことを明暗さんに訊ねてみた。
「うーん、部活動って言っていいのかな・・・」
部活動じゃない?
「私たちは秘密の学び舎でだべってるだけの集まりなのよ」
「秘密の学び舎って不思議な所でね、訪れた人は相手の気持ちが分かりやすくなるって言うのかな。相手がして欲しいこと、されたら嫌なことが少しだけ直感的に分かるようになるの。学校内限定で」
「だから、自然と人が集まってできた部ってだけで、部を成しているのか分からないのよ」
明暗さんは何を言っているんだ?
私の中の明暗智という人物が、真面目から一気に不思議ちゃんへと変わっていくのを感じる。
「今私のこと、変な人だなって思ったでしょ」
ぎくっ。バレた。
いや、一般的におかしいことを言ったのだから、疑っただけか?
明暗さんは薄ら笑いを浮かべ、「ここで活動してれば、そのうち分かる」とだけ教えてくれた。
「学校側はこの場所のことを知ってるの?」
「知ってる。けど、学業に意欲のない生徒ばかりだから、部活動も基本あってないようなものでしょ?」
あぁー、確かに。私もそっち側だったし。
「だから、放置しても、活動しても問題なし」
「むしろ、活動したほうが、自分のためになると思うわよ」
「だから私を誘ったの?」
「あなたは他と違って、私たちを見て変わろうと動いた人だからね」
あの時の私がこぼした言葉を聞いてか・・・。
心が温かくなるのを感じる。
これが秘密の学び舎の効果なのか。
はたまた、彼女の気まぐれの優しさなのか。私はまだ知らない。
「他にもここに来る子は二人いるわ。今は・・・部屋の電気がついてないからいないわね」
他に二人もいるのか。どんな子なんだろう。
「ずっと立ち話するのもなんだから、中に案内するわ。ついて来て」
旧校舎のような雰囲気を漂わせる建物に明暗さんが入っていく。
その姿を追うように、私も続いて玄関の扉を開ける。
中は・・・驚くほど静かだった。
そりゃそうか。雰囲気は旧校舎だったし、今は明暗さん達以外には使われていないのだろう。
「ここって何なの?」
「普通に旧校舎でいいんじゃないかしら。特別な雰囲気があるくらいしか私たちも分からないしね」
明暗さん達にも分からないのか。謎だな・・・。
明暗さんに連れられて、行き着いた先は1ー2の教室。
「着いたわよ。ここが私たちがよく集まる場所」
「1ー2の教室?ちょっと中途半端な場所じゃない?」
「他にも色々とあるんだけど、一番集まるのはここね。理由は玄関に近くて帰りやすいからかしら。玄関に一番近い1-1教室は不審者が来た時怖いしね。防犯も兼ねてるのよ」
なるほど。そういう理由があったのか。理にかなってる・・・かな?多分。
「じゃあ、案内も済んだし、早速秘密の学び舎の凄さを教えてあげる」
明暗さんは小さく息を吸って、再びこちらを見る。
「何か話しましょう。町暮 心理さん」
その瞬間、私は”心理部に入ったのだ”と直感した。
ゲーム制作の息抜き以外にも、暇だったり、空いた時間にまたちょこちょこ書きますね~。




