小学校編 51時間目
「お!みなとくん帰ってきたみたいだね。」
「あ、あの......その......」
「うわー!すごい!お城みたい!」
「ほんとだー!!すごすぎるー!!」
「2人、着いてきちゃったんですけど......」
「あはははっ。いいよいいよ。あれ?」
「ごきげんよう。お久しぶりでございますわ。」
「あんなちゃん。どうも久しぶり。お父様は元気にされているかな?」
「はい。とても元気ですわ。本日は、みゆがこの家で暮らすことになったと聞き、何か企みがあるのでは無いかと思い参りましたの。」
「あはははっ。そんなのは無いよ。」
「そうですの。あら、この方達もご一緒に?」
「そうだよ。大丈夫だったかな?」
「失礼いたしましたわ。それはみゆが決めることですので。」
「げっ......なんでお前いんだよ」
「あら。まさかあなた方も?」
「ってことはお前も!?」
「あ、いえ。わたくしはみゆの付き添いですわ。ダンスパーティーのこと、考えてくれまして?」
「ああ、ええっと......もうちょっと考えさせて!」
「……分かりましたわ。」
「あの、私たち3人でいたんですけど、みゆちゃんとあんなちゃん2人とも行くってことになって……思わず着いてきちゃいました!ごめんなさい!」
「心配しなくて大丈夫だよ。あやねちゃんかな。いらっしゃい。」
「あ、ありがとうございます!」
「そうだ。せっかく来てくれたんだし、あやねちゃんもどうかな。みゆちゃん達と一緒に、ここで暮らすのは。」
「ええっ!?いいんですか!」
「もちろん。」
「是非お願いします!!!わたし、こういう所で暮らすの憧れだったんです!」
「あはははっ。そうなんだね。是非好きに過ごしてくれていいからね。」
「あら、あやねまで勧誘しているんですの!?そんなことわたくしが許しませんわ!!いくら吉沢財閥の人間だからって......そんなこと......!」
「あんなちゃんもどうかな?お父様には学ばせてやってくださいと言われているんだけど......」
「なっ、お父様にもう話したんですの!?」
「う、うん。」
「お父様がそういうなら、お父様の言うことは絶対でしてよ。お断りする訳には参りませんわ。」
「ならよかった。ぜひよろしくね。」
「ということは、今日から一緒に生活するってことかよ......」
「はるとドンマイ」
「なんか2人、ただならぬ関係〜?」
「おいれん、違うって」
「……気になる......。」
「こうきまで、まじで勘弁して!」
「本日からよろしくお願いいたしますわ。はるとさん。」
「げっ......」
「ところでここは少数精鋭とお聞きしているのですが、わたくしのメイドやボディーガードを連れてきてもよろしくて?」
「こちらでも準備できるけど、一応大丈夫だよ。あ、でも2人までにしてね。」
「2人……、分かりましたわ。それでは改めて、よろしくお願いいたしますわ。」
〈小笠原みゆ〉
元気だけど少し影のある女の子。歌が上手。
本番に強いタイプで練習の時の何倍もの力を本番で発揮する。
赤ん坊のころからみなとと同じ施設で育ってきた。