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青春学校  作者: むにょこ
小学校編
19/124

小学校編 19時間目

やっとたいよう視点になりました。

一見何考えてるのか分からない子ですが、よろしくお願いします。


※たいよう視点

「じゃあ俺は、東京に戻るね。」

「父さん!次はいつ頃になりそう?」

「ごめん、まだ分からないんだ」

「そっか……あ、もしあの人が来ることがありそうなら早めに連絡して欲しい」

「分かってるよ。父さんに任せなさい!」

「あはっじゃあね!行ってらっしゃい!」


はぁ。今日からあいつらと一緒に暮らすのか……

楽しくなりそうだな。

俺とりくと達が一緒に暮らしてるって知ったら、あいつら怒りそうだな〜。

父さんが何考えてんのかは分かんないけど、俺は面白そうってだけで乗っちゃったからな……

父さんはいつも俺より10は先を見ている。いや、もっと先かも。だからいつも何が起こるか分からない。父さんにとっては予定どうりなんだけどな。


「あら坊ちゃん、もう起きてたんですの。おはようございます。」

「すみれさん、おはよう。父さんのこと見送ってたんだ。」

「そうでしたのそうでしたの。少しの間ですけれど、親子水入らずの時間を過ごせましたか?」

「うん。いい時間だったよ。」

「そうでしょうそうでしょう。それは何よりでございます。本日から今までとは少し違う生活になりますわね。坊っちゃまならどんな環境でもすぐに吸収して成長していけることでしょう。」

「すみれさん、恥ずかしいからやめてよ。あんまり、みんなの前では言わないでよね。」

「分かっておりますよ。」


すみれさんはじいやと同じで父さんが連れてきた人だ。俺がまだ赤ん坊だった時から面倒を見てくれている。なぜばあやじゃないのかとよく言われるが、それは、すみれさんが父さんにばあやと呼ばれるのを嫌ったからだ。おかげで父さんも今はすみれさんと呼んでいる。

この吉沢家別邸には、もう1人メイドがいる。はなだ。彼女は高校に入学すると同時に、家で働き始めた。要するに、バイトだ。住み込みで働いている。

この広い家にメイドがこの2人だけというのはいつも驚かれる。いくら少数精鋭とはいってもあまりに少なすぎると思う。この2人はこの大変な仕事を良くこなしていると思う。俺には絶対にできない。本当に尊敬する。俺も昔は手伝おうとすることがよくあったが、その度にきつくお叱りを受けたので、そういうものなのだと理解している。危険なことはしてはいけないのだ。

それに比べて兄はいつも自由で憧れる。周りからはよくダメ息子と言われているが、俺はそうは思わない。兄は自分のやりたいことをはっきり持っている。俺とは違う。俺は兄が自由な分も真っ直ぐ敷かれたレールの上を歩かなければいけない。だがそれで兄が自由に生きられるというのならとても誇らしい。兄に1歩近ずけたような気がする。

俺もいつかは独り立ちして、自分で何かを出来るようになれていたらいいなといつも思う。


「今日から全てが変わる……」


こうして、たいようの新学期も幕を上げたのでした。

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