小学校編 17時間目
※とうり視点
「はー!!お風呂最高だったね!」
「最高すぎた……」
「これが毎日入れるって羨ましすぎるわ」
「それなー!!いいよね〜」
「レディ達もお風呂上がったみたいだね。」
「レディ ///」
「みか……」
「お風呂ありがとうごさいました」
「いえいえそこに座ってくれるかな?」
『は、はい!』
「それじゃあ失礼して、少し、お話させてくれるかな?」
な、何が始まるんだろう……
「りくとくん。」
「はい……」
「君さ、普通の栄養状態じゃないよね?しかもとっても悪い方。普段からちゃんと食べれてるの?」
「っ……」
りくと……
「たいようにちゃーんと見てきて貰ったから、言い逃れはできないよ?」
「⋯⋯」
ああ……そういう事だったんだ……
「そこで提案があります!」
!?
「ここに住まないかい?もちろん、タダで。ご飯もしっかり食べられるし、体調不良があれば直ぐに見てあげられる。まあ、これはももちゃんには必要ないと思うけどね。」
えええええええ!?
「あ、もちろん、りくとくんに限らずだよ。」
「そんなの、俺が勝手に決められることじゃないです。」
「そうだよね、でも安心して。みんな保護者の方には許可、貰ってるから。」
「は!?あの人……」
えええええええええ!?
「あの!わたし!良ければそのお話乗りたいです!」
「みか!?」
「だって、こんな機会ないんだよ?あいりちゃんも、ね?」
「みかがそういうなら……でも、タダでってそんなお話申し訳なさ過ぎます」
「それはわたしもそう思いました!返せるお金じゃ無いかもしれないけど、将来頑張って返します!」
「こういう時くらい、甘えておきなさい?」
『でも……』
ど、どうしよう……なんでこんなことになってるの……
「さなちゃんはどうするかい?」
「え、えっと、父がそう簡単にOKするはずがないって言うか……ほんとうに許可貰っているんですか?」
ええ!?嘘だったってこと!?
「嘘じゃないよ。そんなに気になるなら、お父様に直接聞いてみなさい。」
「わ、分かりました。もしもしお父さん?」
ドキドキ……
「うん、うん、分かった。ありがとう。…本当でした……」
本当だったんだ……
「うそ、さなのお父さんほんとにOKしてたの!?」
「うん、そうみたい。どうりであんなに泣いてたんだ。お兄ちゃんは別として。」
「分かって貰えたようで何よりだよ。ももちゃんはどうする?とうりくんは?」
ええ!?ど、どうしよう……
「とうりさんのことは知りませんが、私は吉沢家にお世話になる理由がないと思います。」
「うんうん、さすが聡明な子だね。」
「私もなぜパ、おとう、ち、父が許可したのかが気になります。」
「君のお父さんはね、「せっかくだしいい経験になるんじゃないかな」って言ってたよ。」
「そ、そんな理由で……」
「どうかな?さなちゃん達もいるし、せっかくだから?それに、お母さんとの事もあるでしょう。」
「な、なんでそれを……。……嫌になったら元の家に戻ってもいいですか?」
「もちろんだよ。」
「分かりました。ではよろしくお願いします。」
ええ……あとは俺とりくとだけ……
どうしよう……
「とうりくん?そんなすぐには決められないと思うけど、どうかな?」
「え、ええっと……その……りくとはどうするのかなって……」
「やっぱりそうなるよね……じゃありくとくん?決められるかな?」
「俺……母さんにも捨てられたってことですか?」
っ……
「さあ、どうかな?」
「分かりました。帰る場所もないみたいなので、お願いします。」
……じゃあ、俺も……
「お、おれも!りくとがそうするなら!お母さんやお父さんが許可したってことは何かそれだけの理由があるってことですよね……?なら、お願いします!」
「わかった。みんな、改めて、よろしくね。荷物はもう既に頂いているからそのままで大丈夫だよ。」
す、凄いことになってしまった……