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料理教室2回目

8月1日

 現在、12時くらいにマエダさんの家にお邪魔して、グラタンを作っている。俺が「そしたらまずはジャガイモから切っていきましょう」と言うとマエダさんは「はーい」と返事をして包丁を手に取った。

 ヨシキ「マエダさん、まだ包丁使わないので今は安全な場所に置いときましょう」

マエダ「はい!」

元気よく返事をし、包丁を机に置いた。何故だか包丁を持ちたがるようだ。

 ヨシキ「そしたらまず、ジャガイモの皮を剥きましょう」

 マエダ「ピーラー使うんだよね」

 ヨシキ「そうだねじゃあ俺は水洗いするんで皮剥きお願いします」

マエダさんは「了解!」と言い洗ったジャガイモの皮を剥き始めた。

ー少し経ちー

 マエダ「できました!」

 ヨシキ「そしたら次はジャガイモをちょと薄く輪切りにしましょう」

マエダ「輪切りね」

そう言い包丁を持って教えた通りに左手は猫の手、少し体を斜めにしてジャガイモを切ろうとしたところで手が止まった。

 マエダ「輪切りだよね...輪切り.....」

もしかしなくても輪切りがわからないのか。そう思い「そのまま切って大丈夫ですよ」と言うと少し恥ずかしがりながら「そうだよね、半分には切らなくていいんだよね」と言って切り始めた。まだ切るのはゆっくりだが綺麗に切れている。

ヨシキ「うん、綺麗に切れてるね」

マエダ「実は昨日帰ってから切り方と包丁の握り方を練習したんだ」

俺が「練習の成果が出てますね」と褒めるとマエダさんは少し照れながら「ありがとう」と答えた。ジャガイモを切り終え、持ってきておいたシリコンスチーマーにジャガイモを全部入れ加熱を始めた。玉ねぎをを切るため野菜庫から玉ねぎを取り出すとマエダさんは「玉ねぎを切るんだね、ちょっと待ってて」と言い台所を出た。少しするとマエダさんが水中メガネをおでこにつけて来た。

 ヨシキ「それを取りに行ったの?」

 マエダ「そうだよ!玉ねぎを切ると目から涙が出るって言うじゃん。だからゴーグルすれば安全かなって思って。」

俺は冷静に「それじゃ防げないよ」と言うとマエダさんはキョトンとしてしまった。

 マエダ「お母さんもゴーグルしながら玉ねぎ切ってたし...それでも結構強力だから涙出るって...」

俺は驚いて「お母さんも着けてるの?」と思わず声に出てしまった。すると、マエダさんは何か思い出した顔で話し始めた。

 マエダ「!そういえば前に教えてもらった時に玉ねぎ切ってても何もしてなかった」

 ヨシキ「よく覚えてるね」

 マエダ「どうやって耐えてたの?」

 ヨシキ「俺は口で息してるかな」

 マエダ「なんで?」

 ヨシキ「玉ねぎ切った時に出る成分が鼻にはいると涙が出るらしい、試しに口呼吸しながら切って見てください」そう言うとマエダさんはゴーグルを取り口呼吸をしながらゆっくり玉ねぎを切り始めた。半分くらい切ると笑顔でこっちを見て「本当だ!」と言った。

その瞬間、鼻で呼吸をしてしまったのか涙目になっていた。

咄嗟に近くのティッシュをマエダさんに渡し「大丈夫!鼻かんでください」と声をかけると、マエダさんは鼻声で「ありがどう」と言って鼻をかんだ。

 ヨシキ「俺があとは切っておきますね」

 マエダ「おねがいじまず」

少ししてマエダさんも落ち着き料理を始めた。

 ヨシキ「それじゃあ始めましょうか」

 マエダ「うん、次は何をするの」

 ヨシキ「レンジを200度になるよう予熱します」と俺が言うとまたもやマエダは首を傾げ、「余熱って料理した後のやつじゃなくて?」と質問してきた。

 ヨシキ「余ってる方の熱じゃなくて、あらかじめ一定の温度にしておく方なんだ、字で言うと...」と言いながら、スマホで調べて[予熱]の字をマエダさんに見せた。すると、マエダさんはかおを少し赤くして「あ、あー予熱ね、予約する熱ねー」と言った。

うん、かわいい.....それはさておき、マエダさんに予熱の仕方を教えることにした。

 ヨシキ「ここと、ここを押せば予熱準備完了。結構時間かかるから先にやっておくと待ち時間も減るよ」

 マエダ「なるほどー」

 ヨシキ「そしたら今のうちにホワイトソースを自分と一緒に作りましょう」

 マエダ「はーい」

 ヨシキ「そしたらまず鍋にバター30グラムくらい入れて弱火でとかしましょう」

 マエダ「うん」

 ヨシキ「バターが溶けたら小麦粉を30グラム入れましょう、この時、焦げないように気をつけてください」

 マエダ「うん.....固まってきたよ」

 ヨシキ「そしたらこの300グラムの生クリームを少しづつ入れましょう」

 マエダ「こんな感じ?」

 ヨシキ「そう、焦らないようにね」

慎重に牛乳を入れ終わるといい感じに出来上がってきた。

 ヨシキ「うん、そしたらコンソメと塩胡椒を少し入れたら完成です」

そう言うとマエダさんは少し笑った。

 ヨシキ「どうしたの?」

 マエダ「いや、ヨシキくんって料理教える時敬語使うなって思って。変ってわけではないんだけどヨシキくんらしくてさ」

 ヨシキ「料理に関しては個人的に敬語の方が教えやすくてね。ホワイトソースも出来たし食材をこの耐熱皿に入れましょう」

 マエダ「はーい」

 ヨシキ「まずは、ジャガイモを入れて、その上に玉ねぎ、ホワイトソースをかけて、好きな量チーズをのっけて、パン粉を少し上に塗す」

 マエダ「うん」

 ヨシキ「そしたら、200度に予熱したレンジに入れて様子を少し見ながら10分くらい加熱したら出来上がりです」

 マエダ「おー、じゃあ待ってる間は昨日言ってたホラゲー何やるか決めようよ」

 ヨシキ「そうだね、何やろっか」

 マエダ「うーん、人気なやつは大体やちゃってるしなぁ...そうだ静かな丘4やったことないや」

 ヨシキ「姉ちゃんが確か持ってるよ」

 マエダ「そうなんだ」

 ヨシキ「うちの姉ちゃんは怖いのダメなんだけど克服するために買ったらしいんだよ。だけど開始2分で力尽きて辞めて売るのも怖いって放置してた」

 マエダ「静かな丘のシリーズは本当に怖いからね」と笑顔で話した。

 ヨシキ「どこでやろっか」

 マエダ「うちでも出来るしヨシキくんのカセットだからヨシキくんが決めていいよ。正確にはお姉さんのカホさんのだけど」

 ヨシキ「そうだなー(マエダさんの家に何度もお邪魔するのも気が引けるし、男子の家に1人で入れるのも...そうだ!)うちで姉ちゃんも一緒にやるって言うのはどう?」

 マエダ「お姉さんは大丈夫なの?」

 ヨシキ「大丈夫、いつかはリベンジしたいって言ってたから」

 マエダ「じゃあそうしようか」

 ヨシキ「俺から姉ちゃんに伝えておくよ」

 マエダ「うん」

そんな話をしているとレンジの中のグラタンがいい感じに出来上がっていた。出来たグラタンを食卓に運び、エプロンを取って2人で「いただきます」と言って食べ始めた。

 マエダ「うん!美味しい!」

 ヨシキ「うん、ジャガイモを少し薄めに切ったからしっかり火が通ってるね」

 マエダ「そういえば、一緒に買ったベーコンとほうれん草はどうするの?」

 ヨシキ「ああ、それはさっき作ったホワイトソースにほうれん草とベーコンを入れて、パスタを茹でて絡めればホワイトパスタが作れるからお母さんと一緒に作るといいよ。はい、これレシピ」そう言いカバンから自分のレシピのコピーをマエダさんに渡した。

 マエダ「なるほど、何から何までありがとう。今度お母さんと作ってみるよ」と笑顔で答えた。マエダさんは自分の渡したレシピを汚れない場所に置き、何かを思い出したように話し始めた。

 ヨシキ「わからないところがあったら連絡してね」

 マエダ「うん、そういえば今思ったら夏なのにグラタンってなんか変だね」

 ヨシキ「そういやぁそうだね。次は夏らしいものでも作ろうか」

 マエダ「だね」そうお互いに笑いながら会話をした。

 グラタンを2人とも食べ終え、片付けをしてマエダさんの家を後にした。

 ヨシキ「ただいまー」

 姉ちゃん・母さん「おかえりー」

 ヨシキ「そういや姉ちゃん」

 姉ちゃん「ん、なにー」

 ヨシキ「前に買った静かな丘マエダさんとやることになったんだけど...」

俺がそう言うと姉ちゃんは勢いよく「姉ちゃんも参加する!あんなゲームに負けてられるか!」と反応した。俺は「そ、そっか、時間決まったら言うよ」そう答えると姉ちゃんは「明日やろう」と即答した。


俺はすぐにマエダさんに連絡をした。

 最後まで読んでいただきありがとうございます。あまり投稿のペースは早くはないと思いますがこれからも読んでいただければありがたいです。

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