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47.見せびらかしたい姿に

「ちょっと待ってね。

 この件は録音します」

 スマホを使って。

「今、この場にいない人に、後で聴いてもらいます。

 そのあと、質問がくることがあります。

 アーリンくん、答える覚悟はありますか?」

「は、はい」

 良かった。

 スマホをテーブルにおいて。

「あーあー。テスト、テスト」

 再生。

『あーあー。テスト、テスト』

「よし。

 始めてください」


「はい。

 僕が朱墨さまを呼んだとき、服が変わったり、ボンボニエールが大量にあらわれた理由。

 その推測をお話しします」

 アーリンくんは緊張に顔をこわばらせてる。

 それでも、ニヤつくのは止められないみたい。 

 探求心が顔にでるのね。

「まず、まとめて話したいので、質問はあとにしてください」

 話がよどみない。

 会議のころより、リラックスしてくれてるのかな。

「あれは、僕が考えていた朱墨さまの理想的な姿です。

 今の朱墨さまが悪いわけではありません。

 むしろ尊敬しています!

 ですが、・・・・・・尊敬できない人たちもいます。

 僕はそれが許せなくて。

 それなら、誰が見ても立派な聖職者の姿になれば、彼らも認めるしかないと思いました。

 その姿をずっと考え、望んでいました。

 形作った、言わば設計図は、そんな僕の意思です」

 なるほどね。

「朱墨ちゃん、あなたと同じだね」

 朱墨ちゃんは「え」と?マークをうかべた。

「「あ~。あいつらが製品作りたいって思う私なら良かったな」って言ってたじゃない」

 それには朱墨ちゃんもナットクしたみたい。

「巫女服。

 セカンド・ボンボニエールに乗ってる。

 そしてボンボニエールを使う大勢に慕われてる。

 たしかに、私のイメージにあってますね」

 おやおや、上機嫌みたいだね?

 アーリンくんがつづける。

「ええ。

 ですがあの姿は、僕の思いと真脇さまが操るMCOだけで、できたわけではなかったんです。

 あれには、朱墨さまを慕う人たちの思いからも形作られています」

「ええっ!」

 叫び声が上がった!

 ビックリした!

 朱墨ちゃんが!

「ウィットネス・デパーチャーが!?

 いつもダメ出ししてくるあいつが?

 そんなに私を買ってくれてたわけ?!」

 って、誰?

「最前列で、頭にでっかい連装レーザーを乗っけてたやつです。E部門の!」

 ニヤニヤと、うれしそうな顔になっていった。

「ウィットネス・・・・・・ガン・ウィットネスの親戚?」

 ガン・ウィットネスなら知ってる。

 富山県に住むハンターキラーだよ。

 赤みがかった黒いセカンド・ボンボニエール。

 ウィットネス・デパーチャーのとなりで、ナタをむけてたやつだ。

 何度も助けてくれて、いい子だけど、戦闘スタイルはちょっと怖いわね。

「いとこです。

 ガン・ウィットネスの情報参謀なんです」

 そうなんだ。

 そして話す姿は、とてもうれしそうだ。

「あの、先程の件は以上です」

 アーリンくんが一区切りする。

「次は、なぜパーフェクト朱墨を無断で発進させたのかを話そうと思います」


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