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水と羽
ひらひらと まいおりるはね
ひらひらと 舞い降りる羽
それはしろ そしてみなもは
それは白 そして水面は
なみたちて あおのほうおう
波立ちて 青の鳳凰
あらわれて つばさはためく
現れて 翼はためく
みずしぶき われをのみこむ
水しぶき 我を呑み込む
みずのりゅう ほうおうとりゅう
水の龍 鳳凰と龍
おやこなり みずのながれる
親子なり 水の流れる
おとすなり こっぷのなかの
音すなり コップの中の
みずとなる ながれだすあお
水となる 流れ出す青
くものうえ こがねのひざし
雲の上 黄金の日差し
ふりそそぐ かぜのたなびく
降り注ぐ 風のたなびく
てんじょうかい ながれにながれ
天上界 流れに流れ
ひととなる うまれおちつく
人となる 生まれ落ち着く
ちかてつに ひとのおおきは
地下鉄に 人の多きは
みやこなり ああわれはきく
都なり ああ我は聴く
いにしえの うたといううた
古の 歌という歌
おかのはな くれないもゆる
丘の花 紅萌ゆる
ひがんせつ まんじゅしゃげさく
彼岸節 曼珠沙華咲く
きしのすなかな
岸の砂かな