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家出娘

結局ソフィさんは雇う事になり、支配人を廃止しソフィさんを支店長とした。

元支配人は支店長補佐、案内役は其の侭だ。

ダークエルフと娘はここが落ち着くまで収監室に入って居て貰う

まずは聞かねば成らない事を聞く事にし、マラートとランス(案内役)を

支店長室に呼んだ。

「お前達に聞きたい事がある、以前ここのオークションで”人”では無いもの

をニナを除いて6人扱っているな?どうなんだ?補佐」

「それはどういったものですか?」

「判らんか?カリアス・パトリーニが持ち込んだものだ、リベリオの錬金術

師と言えば判るか?」

「ああ、それなら判ります、確かに幾人か持ち込みで有りました、それがど

うかされましたか?」

「それの販売先を知りたい」

マラートは渋い顔をして難色を示した。

「それはお客情報の漏洩になるのでは?」

「馬鹿かお前は、それは外部への話だ、私が誰かお前はまだ判っていないの

か?」

「も、申し訳ありません、代表」

「それで、資料は有るのか?」

「それは大丈夫です、過去全ての購入、販売先は記録してあります」

「ではそれを書き出して提出してくれ、次のオークション迄には終わるだろ

う?」

「ええ、大丈夫です」

書類仕事を任せたセリアは座っていた支店長の椅子から立ち上がった。

(さて、残りの案件を処理しに行くか)


ここは収監室、言ってみれば独房、昔風なら牢屋だ。

ここに入れた理由は”枷”を付けなくても良い事と”扉付き個室”だからだ。

監視員用の椅子を持ち込み、ベッドに座るそいつの前に腰を据えた。

「あなた、名前は?」

「フランカ・ランディーニ」

「可愛い名前ね、名前負けしてない?」

「悪かったわね、名前に勝てなくて」

「名前に勝てるかどうかは私が決める事ではないわよ、”貴女が決めた”事よ

?」

「どう言う意味よ?」

「今の現状と醸し出す雰囲気が、貴女が生まれた時に思いを込めて両親が付

けてくれた名前に勝っている訳が無いでしょ、違う?」

「・・・・・・」

「何故食い逃げなんかしたの?」

「食べ終わってから財布が無いのに気が付いた・・・」

「何も逃げる必要は無いでしょ?逃げれば例え食い逃げでも終身刑よ?」

「いや、その・・・気が動転して・・・」

「掏られたの?」

「多分、店に入る前にぶつかって来た奴が居たから・・」

「あなた、良い奴なのね」

「え?どうして?」

「この世界でぶつかる奴が居たら、子供でもスリだと思うわよ?」

セリアは溜息をつきながら話題を切り替えた。

「それで、何故こんな所まで来たの?」

「それは・仕事を探して・・」

「はぁ?貴女里からどれだけ離れてるか判ってるの?簡単に帰れる距離では

ないのよ?大体毛が生えたばかりのガキが何故1人旅をしているの、両親は

どうしたの?」

「・・両親は里に居る・・家を・出て来たから・・」

セリアは腕を組み下を向くと溜息をついた。

「何故家を出たの?」

「うちは子沢山で・その・・食い扶持を減らす為に・・」

「御両親は知っているの?」

「いや・・・・黙って・出て来た・・・」

尻窄みで声が小さくなっていくフランカに更に大きく溜息をつくセリアだっ

た。

「いい、良く聞くのよ?貴女は公的に私のもの」

「あたしにそんな趣味は・・」

「馬鹿なの貴女は!金貨103枚で買われたのよ、今の段階で貴女に主張す

る権利など無いわ!」

「やっぱりあたしの体が目当てで・・」

「・・・・・・・あ~~~私も今、この場で男だったらと思うわよ」

顔を上げ遠くを見詰めるセリアは悟りが開けた心境になったのだった。





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