旅は道連れ
リベリオ出立は午前9時頃睡眠時間3時間では流石に眠い。
ぶっ通しでも15時頃なら途中何処かで休憩でもしようと取り敢えず走り出
す。
最初の2時間両脇森で変化が無いのはさすがに辛かった。
突然南側が開け緩く下った丘陵が目に入り車を止めた、風にそよぐ低い草原
は見る人に壮大な開放感を与えてくれる、ここは第4、第3都市間線なので
それ程人通りは多くないらしい、実際この2時間数える程しか居なかった。
たっぷり鋭気を養い出発した、暫くはゆっくり走る事にして景色を楽しんで
いると、この長距離を徒歩で移動する2人組が見えてきた、大したものだと
関心して追い抜いた瞬間車を止めた。
「ハンスさん、お久し振りです!」
「おや?!セリアさんじゃないですか!奇遇ですねこんな所でお会いするな
んて」
「ハンスさんこそどうしてこんな所にいらっしゃるんですか?」
「私はこれから里へ帰ろうと思いまして」
「あぁ、魔国にお帰りになるんですね?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あの?私、変な事言いましたか?」
「・・・セリアさん、私達が魔族だといつから知っていらっしゃったのです
か?」
「え?最初からですけど?わざわざ変装しないとならないなんて大変だな~
って思ってたんですよ~」
「・・・そうですか、セリアさんは魔族に忌避感とかは無いんですか?」
「え?忌避感?どうしてですか?」
「そうですね・・私達と国境を接する帝国とドワーフ国は魔族と言うだけで
忌み嫌うのです、私達は人族とは見た目が明らかに違いますからね」
「そうなんですか?私は生まれ持っていた物にケチを付ける気など無いです
し、そんな事本人に持つ持たないなんて決められない事で毛嫌いするなんて
変な話ですよね?人族と違う所なんてハンスさんの羽根とか私の耳とか、場
所は違っても違う所は有りますよ?それにハンスさん、いい人じゃないです
か」
「セリアさんは優しい方なんですね」
「そんなじゃないですよ~それが真理だと思っているだけですよ?そうだ!
ハンスさん、私トリスタへ行くんです、良かったら乗って行きませんか?速
くて快適ですよ?」
「先程からそれは何だろうとは思っていたのですが」
「これは私が創った”自動車”です、1人だと暇なんですよ~お話相手になっ
て貰えればな~何て考えてるんですけど駄目ですか~?」
「トリスタまでなら4時間半位でつきますよ?」
「「え?」」
「あ~ベノンさんの声初めて聞きました~」
営業トーク自動切り替えのセリアであった。
結局ハンスとベノンは乗せて貰う事にした、別に急ぐ旅では無いと景色を楽
しんで歩いていただけなので飛んだ方が速いのだが車への興味の方が勝った
と言うだけの話だったのだが。
「じゃあ行きますね~レッツゴー!!」
ルンルン顔で飛ばすセリアはシートに張り付く魔族の2人に気付くには少々
の時間が要るのだった。




