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セリアの怒り

”起こった事”とはダンジョンが”動いた”のだ、ウネウネと。

最初は地震かとも思ったのだが違ったらしい、階層主部屋の入口が閉じて階

下への階段も閉じてしまった、何が出るでも無く変化が無いまま小一時間、

後進の為にも壁を壊すのは厭われたので休憩タイムにしていた、何も無いの

は悪いと思い昔焼いた菓子を出したら奪い合いになってしまった。

女子の食べ物に対する執着は判るが、見ていて閉口するものが有る、私も気

を付けよう。

そうこうしていたらいきなり入口が開いた、良い骨休めになり気分一新攻略

が出来ると思う事にして皆の尻を叩いて、さあ出発!

このダンジョンからは私は初動では手を出さない事にした、ある程度戦闘さ

せないとこの人達のステータスが上がらずに何時まで経っても御荷物にしか

ならないので仕留める時だけ手を出している、手抜きでは無いですよ?

順調に階層を踏破して行き85層の安全エリアを見つけたので休憩しようと

立ち寄る事にし何気なく入ったその部屋には先客が居た。

何より驚いた事はパーティーでは無くソロである、相当強いのかと思いなが

らも挨拶をした途端、顔を歪めて盛大に泣き出してしまった。

「何?何?!いきなりど、どうしたんですか??」

『だ、だずげでぐだざい~~あねがいじまずぅ~~』

「はい、はい、落ち着いてね~?何言ってるか判りませんからね~?」

私が彼女を宥めているとアリエスが私に話掛けた。

「彼女は奴隷だね、首輪付きでバックパックに武器無しだ多分ポーターだな」

アリエスの指摘に、彼女が落ち着くのを待ち話を聞く

要は転移トラップに嵌まりここに飛ばされて部屋を出てはみたものの、見た

事も無い魔物に戦き部屋へ逃げ込み早10日、もうここでのたれ死ぬのだと

諦めた矢先の来訪だったらしい、連れて歩くのも面倒なので”後で迎えに来

るから待っていろ”と言ったら全力で拒否られたので仕方無く”何が有っても

私から絶対に離れない”事を約束させて連れて行く事にした。

(いちいちビビられてウロチョロされたら敵わんしな)


さして進まない内に魔物の群れが湧いて来た、それを受けて皆が周りに並び

立ち無表情にも気合いの籠もった顔つきで剣を抜き放ち突っ込んで行く。

後方から動かない私は皆のステータスを見ているがこのダンジョンに入って

からの皆のアップ率が半端では無いパーティーを組んで尚且つ参戦させてい

るのが効いているのは確かな様だ、今では私の出番など群れボス戦位になっ

ているさっきのポーターは私の後ろでオロオロしているが、それも最初の3

戦位で収まった、(慣れるの早いわねこの人)4戦目からは無表情で後ろに

立っていた。

こちらへの敵の攻撃は私が全て弾いているから当然と言えば当然か。

戦闘や余計なイベントで時間を食っているのでその後もサクサク進み攻略を

終わらせて地上へ戻ったが、そこからが問題だった。


奴隷さんの持ち主とバッタリ遭遇した。

「お、お前生きてたのか!」

その罵声に近い呼びかけに当の本人は私の後ろに隠れて出ては来ない。

「何してるんだ!サッサとこっちに来い!」

男はそう言いながら私の脇から彼女の腕を掴み引き戻そうとしたが抵抗して

いる様なので男の腕を掴み声を掛けた。

「嫌がっているのに強引過ぎるんじゃないか?」

そんなセリアを睨み上げる様に男が啖呵を切った。

「おめぇに言われる筋合いは無ぇ、これは俺の持ち物んだ!」

「なら何故助けに行かなかった?」

「行かなかったんじゃねぇ、行けなかったんだ!」

「行けなかった?どうして?お前は彼女が何処へ飛ばされたか判っていたの

か?」

「知らねぇ~よ、そんなの判る訳ねぇ~だろう」

「と言う事は捜していないし応援も頼んではいないんだな?」

「そんな事お前に関係ねぇ~だろう!」

「いいや、関係あるぞ、それにお前は彼女を先頭を歩かせていたそうだな、

どうなんだ?ハッキリしろ!」

「ああ、お前の言う通りだよ!判ったならサッサとそいつをよこせ!」

「彼女をお前に渡す訳にはいかないな」

「何を言ってやがるんだ!お前は!!」

「当たり前だろう、武器も持たせずに前を歩かせたと言う事は彼女を盾とし

て使い捨てにする気だったと言う事は明白だ、しかも捜しもしなかったと言

う事は助ける気も無かったと言う事に他ならない、つまりお前は彼女を捨て

たと言う事だ、捨てた物を私が拾えばそれは私の物だ違うか?」

「屁理屈言ってんじゃねぇ~ぞ!!」

そう言い放ちいきなり抜刀し上段から斬り掛かって行く。

それに反応したセリアは横一線の抜刀で応えた。

振り抜いたセリアの右横を蹈鞴を踏む格好になり男が通り過ぎる。

数瞬の後、少し離れた場所に男の持っていた剣の”身だけ”が地面に突き刺さ

った。

セリアは剣を横薙にし男の剣の根元から叩き折ったのでは無く魔力を纏わせ

”切り飛ばした”のだ。

斬られた衝撃を感じなかったのであろう男の両手にはしっかりと剣の柄が残

っていた。

それに気付いた男は顔を蒼白にしつつその体制のままセリアに振り向いた。

怒気を孕んで見下ろすセリアに睨まれ腰を抜かし後退る男の目の前にレイピ

アを突き立てた。

「死にたく無ければ失せろ!この屑が!!」













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