ダンジョン潜入前日
18日 もう日が暮れ掛かっている。
震災後の炊き出しは今日で最後、高城前には流石に人は多くは無い仲間内で
キャンプでもしている様な光景だ。
チラチラと目的の人物を探して歩く、前とは少し場所が変わっている様で探
し倦ねていると後ろから肩を叩かれた、振り返ったそこにはニンマリと笑っ
たエレナが口を開く。
『誰をお捜しで?』
「貴女よエレナ、少しお話がしたいわ良いかしら?」
『お安い御用ですよ、師匠!』
「その前にもう2人探しているんだけど知らないかしらエルフ何だけど?」
『アリエスとエルミーか?』
「そうそう・・」と返そうと思ったら私の後ろを指差した。
手を上げ近付く2人に手を振り返しながら声を掛けた。
「仕事の方は?」
『もう片付けだけさ、もうちょっとだな』
そう言われたので暫く待つ事にし、エレナに話を聞いた。
「エレナはダンジョンに入った事は有るの?」
『あたしは無いな、ライカじゃ潜ってる暇が無かったからな』
「魔物は刈った事は有るのよね?」
『そりゃこの世界で魔物を刈った事無い奴は居ないんじゃないか?』
「それもそうね」
などと駄弁っていたらエルフ組がやって来た。
『よぉ~お待たせ~どうする?』
「酒場へ行きましょうか?」
『そ~するか、飯時だしな』
4人でツラツラ歩きいつもの酒場へと移動、適当にテーブルに着くと頼んで
もいないのにエールが4つ運ばれて来た、まぁいつもの事なのだが。
『で?』
アリエスの悪い癖である、言葉を端折る、まぁ身内にだけなので放置してい
るが。
「貴女達3人を雇いたいのよ、ダンジョンパーティーに」
『で?』
「潜るダンジョンはノーム以外の所を総て、最下層まで完全踏破」
『あたし達に死ねってか?』
「大丈夫でしょ?」
『かぁ~この女ケロッと言ってやがるよ』
「メインは私がやるわ、皆はサポートでいいわよ?」
「じゃぁ情報公開しておくわね、私はノームを単独踏破してるわ
去年の暮れに」
『マジか!おい嘘じゃね~だろうな?』
「嘘付いてどうするのよ?」
そう言ってカードを出して皆に見せた。
3人共固まっている。
「で?行くの?」
3人共に頭を上下にコクコクと振っている。
「じゃぁ今日は奢るわ好きに食べてちょうだい、ダンジョンはトールから順
に明日からやって行くわよ、宜しくね、それで食後はどうするのよ?
トールの町に泊まる?それとも私の家に来る?お風呂あるわよ?」
最後の一言で私の家に決定した、まぁ銭湯に突っ込むのだが。
結局銭湯の方が正解だったようだ、上がってくるなり大浴場を絶賛していた
お湯風呂だとは思っていなかったらしい。
3人共入浴三点セットを持ち帰って来たので常連確定なのだろう。
因みにタオル,石鹸、シャンプーである。




