目指すべき場所へ向けて
『やぁ、久し振りだねセリア君1年以上振りだね健勝そうで何よりだ、其れ
にしてもこんな時季外れに突然呼び出した理由は何なのかな?偶々此方に来
ていたから良いものの留守であれば応えてもあげられないのだよ?』
「ご無沙汰しておりました、統括神ニルズ様貴方様こそ御元気そうで何より
です緊急の議によりお呼び立てした事、誠に申し訳無く思っております、統
括神様も”当然御存知”の事と存じますが、このわたくしの心の事にございま
す」
『当然知っているとも、それで?何が知りたいのだ?』
「今までわたくしの心には3人が同居しておりました然し、その内の1人が
今、正にわたくしに同化しようとしております」
『うむ、その様だな、既にもう消え掛かっている様ではないか』
「統括神様にその同化を止めて元に戻して欲しいのです」
『御主の気持ちも手に取る様に良く解っておるし、そうしてやりたいのは山
々なのだ・・・しかし・・それは出来んのだ・・』
セリアは込み上げる怒りをグッと抑え静かに問い返した。
「何故で御座いますか?訳を・・お尋ねしても?」
『私にそこまでの力も権限も無いのだ、止めたいと思う気持ちは私とて同じ
なのだ、御主の心に宿るその消えそうな者は私の転生した”息子”なのだから
な、御主に吸収されてしまえばもう2度と産まれ出る事は無いのだ、個とし
ての存在では無くなるのだからな』
セリアはその驚愕の真実に目を見開くも二の句が継げなかった。
『しかし、方法が無い訳では無いのだ』
「では?!」
セリアはニルズを正眼に捉え詰め寄った。
『先ほども言ったが私にはそこまでの力が無いのだ、今の私に出来るのは精
々今の状態で止める事位しか出来ぬのだ、それを成し遂げる事が出来るのは
”全能神クバラル”様か”創造神ゼロス”様だけであろう、どちらかを納得させ
られるだけの理由が在れば可能であろうな、然しゼロス様は自身のお力を創
造以外は御自身で封印しておられるので最初から聞く耳もお持ちでは無いだ
ろう、クバラル様にしても3人同居を認められる訳が無い、その場で2つを
毟り取られるか、混ぜ合わせるかをされるのが落ちであろう、それよりも私
は”御主達”に期待しておるのだ、偶然にしても3人同居など出来過ぎておる、
私はどうしても”あの方”の思いが絡んでいる様にしか思えんのだ、私には3
人目の”彼女”の心の中が見えんのだ、意図的に隠されておるとしか思えん、
もし、私の予想が当たっているとすれば、御主自身にその問題は解決出来る
やもしれん、それをやってみる気は御主には有るのか?』
「やる気が無い様にお見えになりますか?」
『愚問であったな、では御主のステータスを総てを”無表示”まで高めろ話は
それからだ、急を要する時はあの駄女神に取り次がせろ、心の浸食は止めて
置く期待しているぞ、セリア君』
「必ずや成し遂げてみせます」




