邂逅
9日朝エレナは冒険者ギルドに向かっていた、王都には昨日着いていたが日
が暮れない内に狩りをして晩飯の準備をしてからギルドに来たら、既に門が
閉まっていたからだ、とは言え修理中の城壁から侵入すし余計な揉め事の火
種を作る気も無かったので門前で野営をしたのだが周りには王都民らしき人
々が結構な数避難生活を送っていた。
開門と同時に真っ直ぐに王都中心へと向かい目当ての建物へと向かう。
扉を開け、真っ直ぐカウンターへと向かい、声を掛けた。
「冒険者登録をしたい!」
すると受付嬢は黒いプレートを出して言った。
『ここに右手を載せたままステータスを開き、其の侭暫くお待ちください』
受付嬢は暫くカチカチと何かを打ち込むと口を開いた。
『お待たせ致しました、こちらがギルドカードになります、現在のカードは
制度変更で初期クラスでは無く、実力相当のランク設定となっております、
カードを右手で持ちステータスを開いた時登録内容に変更が生じれば白、ラ
ンクが上がれば赤にカードが光ますのでその時はギルドで登録内容を変更し
てください』
そう言われステータスを開いて見たら{Aクラス、エレナ・ライカ魔法剣士
20歳}と表示されていた、この時エレナは始めて自分の名字と歳を知った
のだった。
文字が読めない人対策で魔導装置が新型に変わったのだが、この事がのちの
本人の運命を大きく変える事になるとは思いもしないエレナであった。
エレナはステータスを見ながら歩いていたが見慣れない数列が有る事に気付
いた。
文字と数字が幾つか並んでいる、訝しく思いながら歩いて行くと、ある店の
中に同じ数列が張られているのが目に入った。
「おお!これで疑問が解消出来そうだ」
そう思い店を訪ねると店の奥には女性が一人座り声を駆けてきた。
「いらっしゃいませ~」
その掛け声に少し臆して立ち止まりかけたが聞かねば判らないので返事を返
した。
『済まない店主、物買いではないのだが一つ聞きたい事があるのだが、教え
ては貰えないだろうか?』
「ハイ、良いですよ~何がお知りに成りたいのですか?」
『実はここに張ってある数列の事だが意味が判らないので教えて欲しいのだ』
「これは当店で作った”カレンダー”と言う物で今日一日を表す数字です、一
年間毎日変わります一年は365日芽吹きの季節から次の芽吹きの季節まで
が一年間です、そして一年経つとまた同じ数字になります、判りましたか?」
『成る程!判ったこの数字で季節の移り変わりが目に見えて判ると言う事だ
な?』
「そう言う事です、理解がお早いですね」
『ありがとう、助かったよ、因みにこれは何だろうか?』
「これは”時計”ですね、一日を24分割して表して、太陽とか星を見なくて
もお昼ご飯時が判るとか、同じ物を持っていれば”同じ数字の表示を指す頃
合いに待ち合わせとか旅して何日経ったとか」(日付カレンダー付に限る)
『おお!それは凄いな!幾らするのだ?』
「まだ発売されたばかりですから一番安い物で金貨90枚になります」
『そうか・・・・また今度伺う事にするよ』
これがエレナとセリアの初邂逅なのであった。




