会食
「皆急な呼びかけに良く集まってくれて感謝する、別段、格式張った会議を
する気は無いのだ、お茶でも飲みながら皆で世間話でもと思って呼んだのだ。
食べ物も贅を尽くしておる一つ聞きたい事も有るのだが大した事でも無いし、
今日は存分に楽しんで行ってくれ。」
オーディンはそう言うと乾杯の音頭を取り会食が始まった。
ここに集まったのは総勢八人、基本的な生き物を創り人種を昇華させた、”原
生種”でそれぞれが一つの属性を担っている。
人族に”原種”と言われ”神”として崇められている存在である。
皆がワイワイと取り留めも無い話をし始めたので、機嫌の悪く無い、今が良
いと判断しオーディンは質問を切り出した。
「この間、テストーイで地震が有ったのだが各地の様子はどうだね?少し教
えて貰えると嬉しいのだがね」
その問い掛けにレイアと言う女が応えた。
「その件は貴方の管轄でしょう、余りに動きが無いから私はこの間からセク
アと組んでちょっと北の実りを減らした位しか手は出していないわよ?」
そこへヘテカが口を挟んだ。
「そう言えばこの間上の方がちょっかい出してたみたいだけど?」
ヘテカは”そう言う事が好きな”ヘスティアならと言い掛けた所で当人が喰っ
て掛かった。
「ちょ~っと待ってよ、幾ら何でもそこまで首突っ込まないし、興味も無い
わ」
ヘスティアは憮然とした顔でそっぽを向いてしまった。
その話題を餌にアウラが口を開いた。
「その上ってこの間入った新人上司でしょ?あれは使えないわよね~バカっ
ぽいし全然段取り悪いんだもの」
そこへアウラが追い打ちを掛けた。
「そ~そ~、何で私らが居るのに指示も出さないで勝手にやってる訳?気分
悪いよね~」
そんな流れを問題と思ったのかレイアが宥めに掛かった。
「まぁまぁ、上には上の事情が有るんでしょうよ、ド新人上司何だから大目
に見てあげたら?」
刺す所は刺すのを忘れないレイアであった。
セクアは我関せずと紅茶を嗜んでいる。
オーディンはこの話の勢いを利用しもう一つ質問を捻じ込んだ。
「所で魔族の方は何か変わった所は無いだろうか?」
その質問に一人注目を浴びるレイアが仕方無しげに口を開いた。
「私も偶には覧てるけど変わった様子は無かったと記憶しているわ」
レイアは堕神した前担当エメシュの元カノである。
{エメシュは最高神の教え”導け”を破り直接手を出した為、堕神させられる
と共に寿命を与えられ既に他界しているがその子孫が魔族となっている}
その後ワイワイと雑談に終始し、料理を平らげ帰って行ったのは、日も傾き
かけた夕暮れ時である。
オーディンは溜息を吐きつつ後片付けをしながら思う。
(よく七時間近くも話して居られるものだ、女と言うのは理解し難い生き物
なのだな・・・)
この場にずっと居たオーディンはかつて無い程に疲れていた、何せ彼が喋っ
たのは最初と最後だけなのだから。
感想、評価など頂けると超嬉しいです、創作意欲が湧きますので宜しく御願い致しますです。




