表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/590

商談?

『お久しぶりです、セリア殿、お顔を拝見するのは五年振りですね』

(そう言われ、思い返せば一昨年は会頭には会ったがアベルには会ってなか

った)と思い至った。

「お久しぶりですアベルさん、貴方も御元気そうで何よりです、エルザ会頭

は御息災でらっしゃいますか?」

この人はレプラカーン族である、本人曰く原種からは程遠いらしい因みに会

頭は本人の言では人族?らしい。

話す事も無いので社交辞令で返してみたが、何やら用事が有ったらしい。

『会頭は御元気です、実はその会頭からここに来るはずだと言われ待って居

たのですが先程は御一緒では無く思案していた所、アリエス殿が”ここに来る

から大丈夫だ”と仰ったので待っていた訳です』

そう言われアリエスと別れてアベル氏に連れられエルザ商会へと足を運んだ。


着いたエルザ商会は”半壊”していた。二階の事務所が崩れかけている、アベ

ルさんはそんな商会を通り過ぎ隣の建物へと入り二階へ上がる。

扉をノックし返事を確認してから室内に入ると、エルザ商会二階と殆ど同じ

景色がそこには有った。

窓際には室内に向けた執務机、中央には縦に置かれたテーブルセットが有り

着席を勧められる。

エルザはアベルさんに紅茶の用意をさせると、退室する様促し扉が閉まるの

を確認してから話を切り出した。

『久しぶりねセリア、二年振りかしら?変わりが無い様で何よりだわ』

柔やかに話すエルザは胸元が大きく開いたチャイナドレスの様な紅いドレス

を着て足を組んでいる、金髪には紅色が良く似合う。

(この人は解ってやっているんだろうな)

と思いながら、少し持ち上げた返事を返した。

「エルザさんこそ相変わらずお美しいままで何よりです。」

『あら!?いつの間に社交辞令なんか憶えたの、この二年で随分丸くなった

わね、その方が貴女の可愛さが引き立って好ましいわよ?』

そう言われグーの根も出なかった(やっぱりこの人苦手だわ)

エルザは得意満面な笑顔から一転、真顔へと変わると本題を切り出した。

『貴女も見ての通り王都は酷い有り様です、王はこの現状を踏まえ隣国と各

領主に緊急支援物資の依頼をしました、伝令が届き物資が届くまで最低十日

は掛かります、だけど王都には精々四日分の食糧しか無い、そこで貴女に相

談が有るのよ』

全く畑違いの話に目を白黒させているとこう付け加えた。

『何とかならない?』

これぞ正しく驚天動地な話であった。


実はこの人何かに付けてはあたしを呼び出し噂話や世間話を装って、あたし

に知恵を絞らせてくるのだ、うっかり口を滑らせるものなら総て丸投げして

くるから怖いのである、冒険者ギルドの受付嬢はエルザの姪っ子で残業続き

で泣き付かれ仕事を紹介した手前引っ込みが就かず茶飲み話で何とかなるか

も知れないとポロッと言ったばかりに開発する羽目になった魔導装置で(ポ

チポチ打ってたやつ)曰く付きの代物だったりする。

王都で、あたしがそう言う物を創る事が出来る事を知っている唯一の人で、

あたしはてっきりその魔導装置の話かと思いここへ来たのだが。

(まんまと嵌められた感が半端ない、今度からは気を付けよう)

仕方が無いので知恵を搾る事にして、エルザを其の侭待たせ思案に耽る。


一休さんの様に黙考し、促成栽培をイメージして魔法を造り出せる事を確認

し瞼を上げた。

そう、あたしは魔法も道具も、イメージ出来て素材さえ有れば創り出せる魔

導錬金術師だ。

あたしは開口一番エルザに指示を出した。

「出来ますが必要な物と人が在りますので用意を御願いします」


















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ