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夜の得意技

朝8時半、社食で朝食を摂っている時ニナとアンジェが予定より3日遅れでや

って来た。

「お疲れ様、それで2人の様子はどぉ?」

「2人共、一応及第点までは行きました」

ニナが代表で口を開いた。

「それで?」

「クロエですが思いの外頑なで、休憩を挟んでいると耐えきって埒が明かない

のでぶっ通しで1度壊しました、会ったら驚きますよ、性格変わってますから」

絶句したセリアは、聞かねば成らない事を聞かなくては成らなかった。

「それでどう変わったの?」

「そうですね、アリエス以上にオープンで隙が有れば触って来ますね、それで

も躾けて有りますから言う事は聞きますが」

「眷族以前でそれですか・・・」

「でも、あの子には対抗出来ると思いますが」

「私は本末転倒の様な気がするわ」

セリアはここで考えても埒が明かないのでアンジェへと話を振った。

「それでフランカは如何だったの?」

「あぁ~フランカもぶっ通しでやる事に成ったんだけど逆に可哀想だったな、

あの子反応が良いから、直ぐに終わるんだけど、だから逆にギリギリで長時間

耐久をしたのさ、1度壊れてから耐久力はグンと上がったんだが・・・良く言

えば一皮むけて大人に成ったと言うか、クロエのサポート的な感じなら行ける

と思うんだけど」

視線を合わせようとしないアンジェに、何かを隠している事を確信するも時間

の無いセリアは次の事案へと移った。

「実は新事業を展開するに当たって幹部候補生の教育実習をしているのだけど、

その2人に貴女達のベッドテクニックを披露して欲しいのよ、流れ的には1度

私が実演するから、その後は貴女達で指導して欲しいの、セラピー事業だから

私のトークテクニックで気分良くして送り込んであげるわ」

そのタイミングで入って来た候補生にセリアが声を掛けた。

「2人共ちょっと来てくれるかしら、今日からの指導教官を紹介するわ」

2人を見てぺこりとお辞儀をするオルガ達にセリアが問い質した。

「あら?貴女達顔見知りなの?」

「あぁ、この間ここでニナとちょっと話をしたんだ」

アンジェの説明に紹介を省こうとするセリアにアンジェが待ったを掛けた。

「ちょっとセリア、顔見知りなのはそっちの2人だけだ、ちゃんと紹介してく

れ」

「あっそうなの、御免なさいね、じゃあこちらがニナでそっちがアンジェで、

こちらがオルガで貴女の御名前は?」

「スザンナ・ストラーニと言います、宜しく御願いします!」

「元気が有るのは良い事だわ、今日は皆宜しくね、じゃあ、紅茶を頂いてから

移動しましょうか、あぁ、聞き忘れたけど、あの2人はどうしているの?」

「アイツら今日1日足腰立たない筈だから放って置いても大丈夫よ」

「成る程、今日はお客様が相手だから、程々にね」

攻めのBなら、タフなこの2人の方が余程良かったのではないかと思い直して

いるセリアである。




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