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話して見ないと判らない事

暫くクロエをネタに話をしているとサラが村人達と共に戻って来た。


サラに随行する1人の男に皆が注目している。

その理由は身長だろう、リーザよりも更に頭半分程は背が高そうだ。

サラに促され、私に近付くその男は片膝を着くと共に頭を下げた。

「リーザの父親でグリッドと申します、この度は窮地から娘を救って頂き、誠

に有り難う御座いました、貧乏な家庭ゆえ何のお持て成しも出来ませんが、ゆ

っくりしていって下さい」

「セリア・トラーシュと申します、今リーザは自宅に戻っております、積もる

話も有るでしょうから、お会いに成って来ては如何ですか?」

「そうですか、ではそうさせて頂きます」


まだ日も高く暇を持て余したセリアはフと思い立って焚き火を囲む面々を前に

エレンへと話を振った。

「所でエレン、貴女はどんな男が趣味なの?」

「えっ?い、いきなり、そ、そんな事を言われても答えられませんわ!」

「あら?貴女の主として、貴女の嗜好を把握しておく事も大事な事なのよ?大

丈夫よ、貴女だけで無く全員に聞くから、包み隠さず正直に教えてね?」

暫く俯いたままだったエレンがボソボソと語り出した。

「・・・私は・・強引な男が好きです・・憎からず思う相手に攻め込まれると、

もう彼一色です、出来ればベッドでも私を組み従えて欲しいです・・・」

そう言い切ると顔を真っ赤にしてパタリと気絶してしまった。

「あらまぁ、気絶するなんて可愛いわね、普段の強気な態度は鏡映しと言う事

なのね」

慌ててエレンの面倒を見るフローラに、容赦無くセリアが振って行く。

「じゃあ、次はフローラね」

「え?私ですか?」

「当然でしょ?隣なんだから?」

ワタワタとエレンに枕を設えて座り直したフローラが、自身に問い掛ける様に

語り出した。

「そうですね、私は優しく微笑み掛けてくれて、大事に扱ってくれる様な人が

良いですね、ベッドでも同じです、攻められるのも好きですが抱き締められて

ずっと繋がって居たい方ですね」

その隣はユリだ、澄ました顔で紅茶を飲んでいるが、今一性格が把握仕切れな

い人物である。

「次はユリね」

感情の起伏を一切見せぬままに淡々と語り出すユリ。

「容姿は不問です、性格は普通で充分です、愛も程々有れば結構です、但しベ

ッドではとことん私を追い込み、彼の存在を私の心と体に刻み込んで、彼の物

なのだと理解させて欲しいです」

それを聞いてサラとミラが手を上げた。

「あら?どうしたの?2人共?」

2人は見つめ合うとサラが代表で口にした。

「あの、私達2人共、ユリと同じなんですけど、出来ればもう少し傷を負う位

ハードに・・」

最年少組が1番ハードだった事に、気が付いたエレンを含めて驚愕する面々で

ある。

その後その話題の枷が外れたのか、ベッド談義に花が咲き自分達の嗜好を高め

て行く面々に、村内でキャンプを張らなくて良かったと思うセリアであった。


夕方、食事の準備を手伝いに来たリーザにも話を聞いた。

淡々と語った彼女曰く。

「眷族に成ってから発情期を迎えていませんから、今一良く判らないのですが、

常に発情出来るみたいですね、セリア様に1度お相手頂いた時に、それに近い

ものが有りましたから、元々我ら種族はフルオープンで全員発情しますから、

人目を気にする事無く何処ででも満足するまでやり続けます、前は相手も居ま

せんでしたから発情期間中は場所を厭わずそこら中で自慰に耽ってましたね、

周りでもやってましたし、父の前で始めた時、母が父を抑え切れずに目の前で

母が父の相手を始めましたけど、後で訥々と母に諌められ理解しましたが。


あぁ理想の相手ですか?そんなものは有りませんでしたね、独身ならフィーリ

ングが合えば誰とでも子作りします、争いが有れば強い者勝ちです、それで夫

婦に成るんですけど眷族に成ってからは少し違う様ですね、まぁ来年の草の月

(4月)に成れば発情期ですからハッキリすると思いますよ?」

何とも種族的な見地に返す言葉も無いセリアだったのである。








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