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信頼

私が寝ている間にニナは鍛練の為に6時に出て行ったのだろう、起きた時には

ニナは居なかったがカレンダーには10日置きに丸が付いていた。

どうやら訪れる日を確定して行ったらしい。


気を取り直して朝食を摂り、支店倉庫へ向かったセリアは自動車の仕上げ作業

に取り掛かった。

1台に掛かる時間は3,40分、楽々と午前中に終了させ、倉庫に山積みの鉱

石の錬金を行って行く。


午後からは剣の保有要望が有った社員の剣創りをする、要望が有ったのは15

本エレナもとうとうバスタードソードでは限界だと感じたらしい、急成長して

いるバネッサといい勝負だったとあっては考えざるを得なくなったのだろう、

レイピアを頼んで来た。

後は汎用で5本、合計20本、昨日の内にティアのレイピアを借り受けて、コ

ピー品を創り各々の身長に合わせて長さを調節していく。

魔法陣の練り込みと上掛けを施した前回創った物と同等品。

自分にはテスト用にタブリスで拾った魔石を埋め込んだ試作品を1本創ってお

いた、果たしてどの様な性能を示すか楽しみである。


出来たレイピアを支店事務所に持ち込み事務員をしているティアへと引き渡し

、明日からの私の行動を伝える。

「明日私はアルリアへと向かうわ、連れて行く人数は6人、内、武闘派メンバ

ーは3人、今回他のメンバーは帝都で待機、通常業務と鍛練を御願いね」

「誰を連れて行くお積もりですか?」

「武闘派からはアンジェ、リーザ、フランカよ、残りはミレイユ、ミリア、ロ

ゼッタね」

「何故トレーラーをお使いに成らないのですか?」

「トレーラーを引いていると入れな様な所に入るからよ」

「連れて行く全員でですか?」

「いいえ、ミレイユはアルリアで降ろすわ」

「でしたら、トレーラーを引いて、出来る限りの人員はお連れください」

「そんなに心配しなくても大丈夫よ、ティアは心配症ね」

「それが仕事で有り、私の使命ですセリア様が何より大切なのです」

「私も貴女達が大切よ?貴女達に何か有ったら私が哀しいわ」

「それでは本末転倒です、護らなければ成らない人に護られるなど、・・・・

セリア様は優し過ぎるのです・・・」

「有り難う、ティア、でも、連れて行けるのはアルリアまでよ?」

「それでもです」

「判ったわ」

涙を浮かべ、懇願するティアを見ては、断れる筈も無いセリアだった。


連れて行くメンバーの選定をティアに任せ支店長室で仕事をするアンジュの所

へと留守中の指示をする為セリアはやって来た。

「お疲れ様、アンジュ」

「お疲れ様です、セリア様」

「あら?”代表”とはもう呼ばないの?」

「敬愛するお方を代表呼びなどもう出来ません」

「血族ですもの、”様”も要らないわよ?昔と同じ様に」

「その頃とは、状況が違い過ぎます」

「私は呼び捨てが良いのだけど?」

「私を虐めるのは、勘弁してください」

「御免なさいね、そんな積もりでは無かったのだけど」

「えぇ、判っていますとも、親愛を込めてくださるだけで私は幸せです」

「私も貴女達皆を愛してるわ、私に取っては欠かす事の出来ない存在よ」

「有り難う御座います」

深々と頭を下げるアンジュのその顔には微笑みが浮かんでいた。

「貴女の事だから、留守の間の心配など要らないと思うのだけど一応話をしよ

うと思って」

「ええ、その辺は心得ております、ホームセンターの改修工事、宿舎の新築工

事、工房の工事とそれに付随する宿舎の確保などですね?」

「その通りよ、それと貴女のお気に入りの金融の方もね、各担当者の補佐を御

願い」

「了解致しました」






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