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願いが成就した日

今日の昼にアルリアからアンジュが到着した、現場の指揮を執る為だ。

「お久し振りです、代表」

「久し振りね、アンジュ、向こうは如何かしら?」

「帝都での、代表の動きに合わせる様に伸びております」

「それで奴隷市場の方はどうなったのかしら?随分と揉めていた様だけど」

「あそこは共同経営で共同出資と言うややこしい経営形態でしたので、取り纏

めに時間は掛かりましたがセリア様の噂が聞こえて来た途端に手の平を返す様

に丸く収まりました」

「何の話?私は何もしていないわよ?」

「イラリオの冒険者ギルド日報の見出しが”セリア商会ライカ軍に完全勝利”と

踊っていましたが?」

「あぁ~私からすれば討伐位の感覚だったのだけど?”軍”になってる訳?」

「記事全文軍扱いでしたね」

「あのタヌキ領主、判っててやったわね、私への依頼は盗賊の討伐なのよ依頼

人数も現場よりずっと少なかったし」

「軍扱いだと依頼金額が全然違いますからね、国と国の戦いですから」

「まぁ今更ね、こっちは討伐した理由が違うんだし」

「唯の討伐では無かったのですか?」

「武闘派初期メンバーの実戦訓練をしたかっただけよ」

「あぁ~成る程、襲って来る藁束替わりですか」

「動く分増しなだけだったけどね、おお、そろそろ昼休みも終わりね、明日に

は工房の教材車3台と注文の1台、それと社用車が2台が完成するわ、貴女が

1台使っても良いわよ」

「有り難う御座います、これで無駄な時間が省けます」

「でも、長距離移動用では無いから、貴女、私の眷族に成る?魔法のキャパが

増えるわよ?

親戚だから眷族と言えば眷族なんだけど」

「代表の望むままに」

「それとリアの面倒を見てくれるかしら?切れ者だから貴女も気に入ると思う

わ今日は私も早く帰れそうだから終業後に紹介がてら2人共眷族にしましょう」

「了解致しました」




セリアは今日久し振りに湯舟に浸かり、溜まった疲れを取った後、収納にスト

ックしてあるエールで家飲みしている時に来客が有った、ニナである。

「お邪魔しても宜しいでしょうか?」

「何を遠慮しているの、入ればいいじゃない?」

「其れでは、御言葉に甘えてお邪魔致します」

「貴女も飲む?」

「頂きます」

何時にも増して淑やかなニナに疑問に思いながらもエールを差し出した。

「それで、今日は何の用事?」

「セリア様、タブリスの時の御約束は覚えておいでですか?」

「ええ、覚えているわよ、私が負けちゃったわね」

「その願いを今日叶えて頂きに参りました」

「ええ、良いわよ何でも言って頂戴、貴女達の願いなら断らないわよ?」

「10日に1度で良いのです」

「ええ、良いわよ月に3度と言う事ね?」

「本当に叶えてくださるのですか?」

「私は約束した事を違えたりしないわよ?」

「今日からでも宜しいですか?」

「ええ、勿論よ」

「では、言います、私の夜伽の相手を御願いします、月に3度」

「・・・・・・・・・」

セリアは瞬時に先程までの文言を脳内精査した、逃げ道が無いかと。

セリアは思い出していた、疲れてエールを飲むと碌な事が無い事を。

そして確定してしまった、逃げ道が無い事が。

「判ったわ」


そして次の日の朝、セリアの部屋のカレンダーに10日置きに丸を付けたニナ

はツヤツヤした笑顔で部屋を出て行ったのであった。



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