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微睡みの中で

気が付くと森の中に居た、何処となく懐かしさを感じるが思い出せない

暫く歩いていると妙に視線が低い事に気が付いた。

不思議に思い辺りを見廻すと端整な顔立ちなのだが笑顔が眩しい位に可愛ら

しい女の子がこちらに向かって手を差し伸べている。

そっと手を握り、引かれるままに走り出した。

足元には背の低い淡いピンクの花が辺り一面咲き乱れている。

そんな二人を窘める様に後ろから声を掛けられた。

【こ~ら!そんなにお花さんを踏み付けたら可哀想でしょう?】

その言葉に立ち止まり二人共に振り返るとほんの少しばかり若そうなアリア

さんだった。

『ユリア気にしないも~ん』

【じゃあユリアは綺麗なお洋服を着て皆に観て貰おうと

思っていたのに他の子に汚されちゃったら嫌じゃないの?】

『んん~?嫌だ~ユリア怒っちゃう~』

【なら、お花さんは皆に綺麗なお花を観て貰おうと頑張って咲かせたのにユ

リアに踏み付けられたら怒ってないのかしら?ユリアはどう思う?】

『・・・・多分、怒ってる~?』

【お花さん怒ってたら、どうすればいいのかしら?】

『お花さんに謝る~!!』

【じゃあユリアとセリアとお母さんの三人で謝りましょうね】

「『は~い!』」

【『「お花さん、ごめんなさ~い!」』】

そして畔道へ戻り、ユリアはアリアさんの左手へ、私は右手をつかんで歩い

ている時に目が覚めた。


『あっ、お母さ~ん!セリアが目を覚ましたよ~!』

するとパタパタとキッチンから来たらしく入り口から顔を覗かせて

【貴女大丈夫?何処も痛く無い?】

そう言われて記憶を辿ると浴室でぶっ倒れた事を思い出した。

「あぁ~あたし浴室で、ぶっ倒れたんだ~?」

『そうよ、運ぶの大変だったのよぉ~!』

そう言うユリアを無視して窓外を見ると夜の帳が降りつつあったのでそれ程

時間は立っていないのだろう。

(しかし、懐かしい夢を見たわね、あれは村の南にあるローランツ湖畔の

草原ね、小さい頃は良い遊び場なので連れて行って貰ったな~)

物思いに耽っていると、アリアさんがユリアに言った。

【ユリア、貴女セリアと一緒にお風呂に入ってきなさいこの子ちょっと危な

っかしいから御願いね!】

『ハ~イ、さぁセリア、行くわよ』

そう言われて腕を引かれ、立ち上がりかけてスッポンポンである事に気が付

いてシーツを掴んだがユリアに剥ぎ取られてベッドの上に打ち捨てられてし

まった。

『シーツなんか持って行ったら濡れるじゃない同じ体なんだからなんて事な

いでしょ?それにお父さんが居る時だって堂々と真っ裸でダイニング歩いて

たじゃない?』

そう言われて思い返すと、確かにそうだったと納得してしまった。








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