いざ行かん! 幼稚園へ(2)
まだ入園式は始まらない
「快斗様,朱影学園幼稚部に間もなく到着致します」
今後の計画を考えていたらいつの間にか、これから通うことになる幼稚園に着いたようだ。考え込んでいたせいで、恵さんに声をかけられるまで気が付かなかった。
恵さんとは、玖城家の使用人で主に、俺のお世話係をやっている。本名は佐倉 恵と言う。はっきり言ってとても美人だ。髪は動き易いように短めで、基本的に表情を変えないTHE・仕事人間ではあるが、細かいところまで気がつくし,(堅苦しい事を除けば)普通の子供として自分を見てくれる貴重な人だ。
「快斗様……無理に笑顔を作らなくてもよろしいのですが、そこまで近寄り難い雰囲気を出されては良縁に出会えませんよ。ゆっくりと深呼吸をしてください」
…………もしかしたら、今の母親よりも母らしい事をしてくれている。
「そんなにきんちょうしてるつもりはなかったんだけど……」
「そうでございますか?まぁ,大丈夫です。快斗様ならすぐに友人ができますよ」
そんな微笑ましそうに見ないでくれ! 恥ずかしいから! ……………… まぁ,でも緊張はほぐれたかな?
「ありがとね,さくらさん。おかげでリラックスできたよ。……それじゃあ、いってくるね!」
幼稚園にやっと着いたー!
因みに朱影学園は幼稚部~高等部まである私立学校という設定です。名前は守衛の書きを変えて朱影にしました
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